意見が対立した時は折衷案が最善策である最大の理由

キッチンでオレンジジュースを注ぐ コミュニケーション

早いもので、小学校はあと1ヶ月余りで夏休み突入ですね。「お父さん今年は何日休みがあるの?」「今年の夏休みはどこに行こうか?」。

そろそろ、そんな話題がどこの家庭でもされている時期でしょうか?

大抵は、皆の意見がバラバラで行先は一向にまとまらないもの。

子:「キャンプ場でバーベキューがいい」

母:「ペンションでのんびりしたい」

父:「たまにはゆっくり釣りがしたい」

家族といえども、いや、好き放題言い合える家族だからこそ意見がすんなりまとまらないのは当然のことです。

とことん対立か折衷案で歩み寄りか

人と人の意見が対立する場面では、必ず相反する2つの行動パターンが見られます。心理学ではこれを「ゼロサム・ポジティブサムの法則」と呼びますが、今後誰かと意見がぶつかった時には思い出してください。

さて、冒頭の夏休みの計画の話であなたはこの家のお父さんだとしましょう。

  • 普段疲れてる自分は、ゆっくり釣りでもしてたい
  • だけど、それでは自分以外の家族が楽しめない
  • キャンプ場やペンションに行けば家族は喜ぶかも
  • でも、自分は家族サービスで余計疲れるハメに
  • そもそも誰の意見も自分のことしか考えていない

このときの行動パターンは次の2つしかありません。2者以上の意見が対立する場面では、必ずこのどちらかの選択肢になります。

  • 家族の意見のアラを探して徹底的に否定し、自分の意見をゴリ押しして説得する。
  • 皆の意見のメリットを組み合わせ、プランを一本化する。

1.ゼロサムの考え方

上司と部下のにらみ合い
1つめは「勝つか負けるか」の考え方です。つまり「他人の成功は自分の失敗、負けたらそこで終わり」という二者択一の考え方です。

自分の利益が増えると、相手の利益が減ることになります。それぞれの利益と損失を足し算(SUM)するとゼロになることからこういう考え方を「ゼロサム」といいます。

つまり、バーベキューは準備も片付けも面倒くさくて大変だ。ペンションは狭いし隣室の声も聞こえるし快適じゃない。だから、自然の中でのんびり釣りをするのがベストなんだ。

こうした考え方は、目先の欲求を満たすことはできても他者に我慢を強いているので、本当に自分の意見を通して欲しい時に誰の協力も得られなくなることがあります。

2.ポジティブサムの考え方

インタビュー
2つめは互いにとってプラスになる解決方法を探すという、両方とも勝つか、両方とも負けるかという考え方です。

バーベキューか、ペンションか、釣りかで揉めている間に面倒くさくなって、近所のショッピングモールに決定するというパターンがそれです。

この場合、誰の意見も通らないと全員の損失になるため、自分と他者が共に利益を得る方法をとろうとします。このような、お互いの相乗効果を優先させる考え方を「ポジティブサム」といいます。

つまり、昼間は釣堀のあるキャンプ場でバーベキューをして楽しみ夜はペンションに泊まる。これが折衷案を出すポジティブサムの考え方です。どうですか?皆が納得するプランだとは思いませんか?

まとめ

プランの選択肢
いかがだったでしょうか?

もちろんこの「ゼロサム・ポジティブサムの法則」はビジネスの場においても通用します。自分のA案とライバルのB案が一騎打ちで対立した時、やはり行動パターンは前述の2つしかありません。

  • 相手の意見のアラを探して徹底的にコキおろしつつ、
    自分の意見のメリットをゴリ押しして説得する。
  • 自分と相手の意見のメリットを組み合わせ、プランを一本化する。

そして、A・B案で争っている間に、伏兵のC案に決定してしまうというパターンがあることを忘れないでください。

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。

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