今年も憂鬱な花粉症の季節がやってきましたね…。
この花粉(スギ・ヒノキ)の飛散は4月いっぱいまで続くとみられています。
もしも、この飛散時期を過ぎても症状が治まらない場合には、花粉症ではなくアレルギー性鼻炎かもしれません。
日本人の3人に1人(30%)が花粉症、4人に1人(25%)がアレルギー性鼻炎といわれています。
この記事では
- 2019年花粉の飛散状況・飛散量予報
- 花粉症とアレルギー性鼻炎の違い
- 花粉症とアレルギー性鼻炎の原因と対策
- 鼻炎改善に効果的な食べ物
- 生活習慣の見直しポイント
と、花粉症・アレルギー性鼻炎の情報を網羅しています。
では、まず今年の花粉の飛散状況から見ていきましょう!
2019年花粉の飛散状況と飛散量について
2019年の花粉飛散状況
日本気象協会発表の地方概況は以下のとおりです。
出典:日本気象協会
例年(過去10年の平均値)と比べると、
北海道:少ない
東北地方:やや多い
関東甲信地方:やや多い
北陸地方:やや多い
東海地方:やや多い
近畿地方:やや多い
中国地方:多い
四国地方:例年並み
九州地方:やや多い
このように予想されています。
今年は例年に比べて花粉が多いのか少ないのか?じゃあ、去年に比べるとどうなのか?
もう少しだけ詳しく、2019年の花粉飛散量を確認しておきましょう。
花粉飛散量【2019年版】
【例年比】
2019年春の花粉飛散量は、例年比でみると、東北から近畿でやや多い地方が多く、中国地方では多いでしょう。
四国は例年並みで、九州は例年並みか多めとなりそうです。北海道は例年を下回るでしょう。
出典:日本気象協会
【前シーズン比】
前シーズンと比べると、北海道から関東甲信、東海は少ない傾向ですが、北陸では多いか、やや多い見込みです。
秋田県では前シーズンの飛散量が少なかったため、前シーズンと比べて「非常に多い」予測です。
出典:日本気象協会
では、花粉はいつ頃から飛び始めるのでしょう?
花粉飛散開始時期【2019年版】
出典:フジテレビ「とくダネ!」2017/1/31
TVの情報番組では花粉飛散「400℃の法則」なるものを解説していました。
1月1日以降、毎日の最高気温を積算して400℃に達した頃に花粉の飛散が始まる。
という法則がそれです。
続いて、日本気象協会の発表をみてみましょう。
2月4日は中国、四国や東海の一部で飛散開始※が確認され、11日には東京都でも飛散開始が確認され、花粉シーズンがスタートしています。
まだ飛散開始となっていない西日本や東日本の地点でも2月下旬から3月上旬にかけて飛散開始となりそうです。
2月下旬には東北南部で、3月上旬には東北北部でもスギ花粉の飛散が始まるでしょう。
出典:日本気象協会
では、気になる花粉のピークは?
花粉飛散ピーク時期【2019年版】
【スギ花粉】
スギ花粉飛散のピークは、福岡では2月下旬から3月上旬、広島・大阪では3月上旬、高松・名古屋では3月上旬から中旬でしょう。
東京のピークは3月上旬から4月上旬となり、多く飛ぶ期間が長くなりそうです。金沢と仙台では3月中旬から下旬にピークを迎えるでしょう。
出典:日本気象協会
【ヒノキ花粉】
スギ花粉のピークが終わる頃になると、ヒノキ花粉が飛び始め、その後ピークが始まります。
福岡では3月下旬から4月上旬、広島・大阪では4月上旬、高松・名古屋・東京では4月上旬から中旬の見込みです。
金沢と仙台では4月を中心にヒノキ花粉が飛散しますが、飛散量は他地点と比べると少ないため、はっきりとしたピークはないでしょう。
出典:日本気象協会
花粉症を引き起こす花粉の種類は、じつは日本気象協会の花粉情報で着目されているスギとヒノキだけではないんです。
じつは花粉は一年中飛んでいる!
スギ・ヒノキの花粉は春先に飛散しますが、自然界には花粉を飛ばす植物はそれだけではありません。
春のスギ・ヒノキ、夏のイネ科、秋のブタクサ・ヨモギ、冬のカナムグラなど、一年中何かしらの花粉は飛んでいるのです。
そのため、「春のスギ・ヒノキは大丈夫だけど、秋のブタクサがキツくて…」とか「イネの花粉がツラくて…」という人も実際におられます。
発症時期が違いますが、いずれも「季節性鼻炎」ということになります。
このように、花粉といっても一年を通じて多くの種類が飛散しています。
ですから、ご自身がどの花粉に対するアレルギー反応なのかを検査することは症状緩和のために、大切なことです(詳細後述)。
花粉症とアレルギー性鼻炎の違いについて
まずは、「アレルギーって何なの?」という話から。アレルギーとは通常は無害な物質に対する免疫の過剰な反応、機能不全の一つです。
その反応を引き起こす特定の原因物質を「アレルゲン」または「抗原」と呼びます。
アレルギーを起こす仕組み
出典:アレルギー性鼻炎(花粉症)の原因|からだの症状|くすりと健康の情報局
花粉症とアレルギー性鼻炎の違いですが、実はこれらはどちらも「アレルギー性鼻炎」という同じ疾患です。両者の違いは原因物質である「アレルゲン」の差だけなのです。
アレルギー性鼻炎のうち、ハウスダストなどが原因で、一年を通して症状のあるケースは「通年性アレルギー性鼻炎」と呼ばれます。
一般に「アレルギー性鼻炎」という場合はこちらを指します。
一方、花粉が原因で特定の季節にのみ症状が現れるケースが「季節性アレルギー性鼻炎」または「花粉症」と呼ばれます。
肥満細胞は脂肪細胞とは別物
上図のヒスタミンを分泌する「肥満細胞」について。
肥満細胞と脂肪細胞はよく混同されますが、全く別物です。
脂肪細胞というのは、脂肪をため込み肥満の原因になる細胞です。
一方の肥満細胞は、実際の肥満体型とは全く無関係なく、アレルギーの中心的な役割をする細胞でアレルギー誘発物質「ヒスタミン」を分泌しています。
細胞自体が丸々と太って見えることから、肥満細胞と呼ばれています。
肥満細胞は脂肪をため込んだりするわけではありません。「太っているとアレルギー体質になりやすい」という通説は間違いです。
そういう場合は、太っている人がたまたまアレルギー体質だっただけのことです。
花粉症とアレルギー性鼻炎の症状の違い
後述するアレルギー性鼻炎が「鼻の症状」なのに対して、花粉症には次のような様々な症状があります。
広く、花粉によるアレルギー症状全般を指すこともあります。
【花粉症の症状】
- 鼻の症状…くしゃみ、鼻水、鼻詰まり
- 目の症状…かゆみや流涙、アレルギー性結膜炎
- 耳の症状…耳の奥の痒み
- 上気道症状…鼻腔、咽頭の不快感
- 気管支の症状…花粉喘息発症や喘息の悪化
- 皮膚の症状…花粉皮膚炎やアトピー性皮膚炎の悪化
- その他…脊髄、膀胱症状
また、花粉症・アレルギー性鼻炎はどちらも特に朝方に症状が悪化することが多いようです。これをモーニングアタック現象と呼ぶことがあります。
さらに、通年性のアレルギー性鼻炎は男性にやや多く、また学童に多い傾向があるのに対して、花粉症は女性にやや多く20〜30代に多い傾向があります。
アレルギー性鼻炎の症状とは
アレルギー性鼻炎の症状
アレルギー性鼻炎は花粉症と異なり、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりの3つの「鼻の症状」を特徴とする病気です。
風邪の初期症状との区別が難しいといわれますが、激しい時は7〜8回も立て続けに連発するくしゃみ、透明のサラサラな水っぽい鼻水が特徴です。
サラサラすぎるのが厄介で、鼻炎の鼻水は真下にツーっと垂れてきます。
風邪のくしゃみであれば、7〜8回も連発しません。鼻水は粘っているし、菌に感染して色がついているものです。
アレルギー性鼻炎の二次症状
鼻詰まりによる口呼吸が原因で、ノドの渇きや痛み、頭重感ときに頭痛を生じることもあります。
また、不眠や睡眠不足・就業中の居眠り、集中力の低下、全身倦怠感、イライラ感などでQOL(生活の質)が著しく下がり、仕事への影響が出ることもあります。
アレルギー性鼻炎の原因について
原因となる要素には3つのものがあります。
- 遺伝
- 環境
- 物理的刺激
それぞれみていきましょう。
遺伝
やはりアレルギ-体質は遺伝することが多いようです。両親や兄弟にアレルギ-があると、アレルギ-性鼻炎になりやすいといえるでしょう。
ただし、アレルギ-性鼻炎の症状が出る時期(発症時期)や、アレルギ-の原因物質には個人差があります。
子供の頃はまったくそういう体質ではなかったのに、大人になってから発症するという例も珍しくありません。
環境変化
一人暮らしを始めた、転勤した。あるいは配属が変わって不規則な勤務になった。慢性的な残業が続いている。
- 睡眠リズム
- ストレス
- 食べ物
環境の変化にともない、これらの要素に変化がありませんでしたか?
発症時期との関連性は?
物理的アレルゲン
アレルギー性鼻炎を起こす抗原は60%がハウスダスト、30%が花粉、10%がカビなどであるといわれています。
ハウスダスト
ハウスダストとは室内塵のことで、アレルゲンとなる人間や犬・猫などの動物のフケ、カビ、ダニ、細菌などが混じり合ったものです。
近年ではエアコン設備やマンション型の住居の普及による住環境の密閉化により、このハウスダストがとくに増加していると考えられています。
もしもあなたが屋外より屋内のほうが症状が強い場合には、ハウスダスト等によるアレルギー性鼻炎を疑ったほうがよいでしょう。
カビ
エアコンフィルターの清掃が不十分だとカビ等の微生物が発生します。そのままエアコンを運転させることで冷気に乗せてカビを部屋中にばら撒くことになります。
これを防ぐためにも、シーズン前にしっかり清掃しておくことが大切です。できれば水洗い&日光乾燥が良いですね。
寒暖差
これは真冬や真夏など、室内と屋外の温度差が大きい季節にみられるアレルギー症状です。
たとえば、真夏にクーラーがガンガンに効いた車から降りた途端にくしゃみが連発して水のような鼻水が出る。
車外に出て自販機でジュースを買って車内に戻るとまたくしゃみが連発して鼻水がズルズル…。
真夏の鼻水は結構しんどいものです。
この寒暖差アレルギーは、正式には「血管運動性鼻炎」といいます。
振れ幅の大きい温度差が鼻の奥を刺激して血管の太さを変え、鼻詰まりや鼻水などアレルギー性鼻炎のような症状をおこします。
これは日中と夜の寒暖差の激しい季節の変わり目にも頻発します。症状があるのにアレルゲンがみつからないのが特徴です。
アレルギー性鼻炎の検査について
検査は次の2段階からなります。
- 鼻炎の症状が「アレルギー性か否か」の検査
- アレルギー性であれば、「何がアレルゲンなのか」の検査
それぞれについてみていきましょう。
アレルギー性か否かを検査する方法
- 問診
- 鼻鏡検査
- 血液・鼻汁好酸球(びじゅうこうさんきゅう)検査
1.問診
- 症状の経過
- 症状の発現が季節性か、季節と関係ないか
- 症状が激しくなる時間帯
- 既往歴(これまでどんな病気にかかったことがあるか)
- 家族にアレルギー体質の人がいるか
2.鼻鏡検査
- 鼻粘膜の状態を調べる
- 鼻粘膜が腫れて青白くなっていると(普通はピンク色)、アレルギー性鼻炎の可能性あり
3.血液・鼻汁好酸球検査
- 血液・鼻汁を採取し、顕微鏡で観察する
- 白血球の中の好酸球の割合が増えていると、アレルギー性鼻炎の可能性あり
好酸球というのは血液中の白血球の一種で、鼻汁中にこれが増加していることがアレルギー性鼻炎の大きな特徴です。
「何」に対するアレルギーなのか検査する方法
- 皮膚テスト
- 血清特異的IgE抗体検査
- 鼻粘膜誘発検査
1.皮膚テスト
- 腕の皮膚に小さなひっかき傷を作り、そこに多種類のアレルゲンの溶液をたらすやり方(スクラッチパッチテスト)
- アレルゲンの溶液を注射するやり方(皮内注射)
- 皮膚にアレルゲンの溶液をたらした上から針を軽く刺すやり方(プリック法)
上記の3種類があります。
15~20分後に皮膚に生じる赤い腫れのサイズを測定し、20mm以上腫れたアレルゲンは陽性と見なす。
2.血清特異的IgE抗体検査
採血して、血液中のIgE抗体量を測る。
血清特異的IgE抗体検査は、採血をしてアレルギーと関係するIgEという抗体がどの種類のアレルゲンと結びつくかを調べるものです。
3.鼻粘膜誘発検査
アレルゲンを鼻粘膜に直接接触させ、アレルギー反応が起こるか確かめる。
アレルギー性鼻炎対策
生活習慣で気をつけること
睡眠
規則正しい睡眠は生活リズムの基本をつくります。
不眠・睡眠不足になると翌日以降も回復されないまま疲労が蓄積し、免疫力の低下や自律神経の変調をきたします。
タバコ
喫煙は間違いなくアレルギー症状を悪化させます。
タバコに含まれる化学物質は鼻粘膜を刺激して、鼻炎悪化の引き金になります。
もしも、「ニコチン依存症なのでタバコはやめられない」と思っているのなら、こちらの記事が参考になるでしょう。
関連記事 「タバコをやめたいのにやめられない」は思い込み?言い訳?
ストレス
アレルギーの要因の一つに「自律神経の乱れ」があります。ストレスをためない生活をこころがけましょう。
関連記事 副交感神経を活性化してリラックスする簡単な6つの方法
食べ物
ビタミン、ミネラルを多く含む食品を摂る、ジャンクフードを避ける、刺激物を避けるなど、食べ物についてはお伝えすべき内容が多いので次章に譲ります。
アレルギー症状を軽減する食品・促進する食品
アレルギー改善のために摂りたい食品8選
1.赤シソ
ロズマリン酸は植物性由来の化学物質で、シソ科の植物に含まれているポリフェノールの一種です。
このロズマリン酸には過剰になった免疫機能を正常な状態に戻す効果があり、ステロイド剤に代わる副作用のないアレルギー軽減物質として期待されています。
出典:赤紫蘇の成分が花粉症に効果あり
2.青魚
「動物食の比率」を15%以下にすることが、アトピーを治すためには必要です。
そして同時に、アトピーを治すために必要なことは、その動物食を、肉→魚にシフトすることです。
タンパク質は、肉も魚も動物性ですから分解されにくいのは同じです。違いは、「脂質」にあります。
3.ショウガ
さまざまな効能をもつ生姜。最近では花粉症にも効果があることがわかってきました。
生姜の辛み成分であるショウガオールに、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど花粉症の症状を抑える働きがあるそうです。
4.レンコン
レンコンの成分が花粉症などのアレルギーに効果があり、乳酸菌と同時に摂ることにより相乗効果が出るそうです。
TBSテレビの「知っとこ」でも紹介されました。レンコンは自然療法でも、咳や喘息、アレルギーに効く食材として扱われており、レンコン湯などが紹介されています。
5.ヨーグルト
これはけっこう有名なので、ご存じかもしれませんね。上のレンコンと併せて試すと相乗効果が期待できそうです。
花粉症だけでなくアトピーや美肌にも効果があり、インフルエンザに効果があるというものまで。
乳酸菌には様々な種類があり、人によって合う合わないがあるようなので、いろいろ試してみましょう。
その中でも、とくに注目されているのが「フェカリス菌」と「KW乳酸菌」「L-92乳酸菌」です。
6.甜茶(てんちゃ)
甜茶は症状が出てしまってからでもある程度の効果はありますが、予防的に摂っていた方がはるかに効果が高くなります。
甜茶の効果は取り始めてから2週間程度で約50%の人に現れます。
7.ルイボスティ
出典:南アフリカ原産のルイボスティ―が身体に良いって本当?「本当!」 | 「マイナビウーマン」
ルイボスティに含まれる成分は、フラボノイド類、カルシウム、鉄、亜鉛、セレン、カリウム、ナトリウム、マンガン、マグネシウムなど。
ミネラル類が非常に豊富で、さらにバランス良く含まれているのが特長です。
また、体の中で増えすぎた活性酸素を除去してくれるSOD様作用のあるフラボノイドが多いことも、注目すべき点になります。
出典:ルイボス(ルイボスティ)がアトピーや花粉症に効く仕組み
8.紅富貴(べにふうき)
ベにふうき茶には、このカテキンの一種のメチル化カテキンという成分が他の茶類よりも多く含まれている事が研究の結果明らかになっています。
このメチル化カテキンは普通のカテキンよりも5〜6倍の体内吸収率があるとされています。
またアレルギーを起こす抗体のlge抗体に直接働きかけるので鼻炎や花粉症などのアレルギーに有効だとされ花粉症やアレルギー性鼻炎に悩む人達から近年大変注目されるようになりました。
出典:べにふうき|アレルギー性鼻炎の方は必見!【鼻炎研究所】
悪化させないために避けたい食品18選
- 生トマト
- ほうれん草
- なす
- タケノコ:ヒスタミンの含有量が多いため
- バナナ
- キウイ
- パイナップルなどの南国産果実:体を冷やすため
- ハム
- ソーセージ類:亜硝酸塩が過敏性を高めるため
- マーガリン
- ショートニング:トランス脂肪酸が免疫機能を弱らせるため
- インスタント食品
- ファーストフード:同上
- ケーキ
- アイスクリーム:甘い食べ物(スイーツ)は炎症を起こすため
- 小麦粉:輸入品に「殺虫剤・防腐薬品」の使用が許可されているため
- 唐辛子
- 胡椒:刺激物のため
外出時に気をつけること
ここからは外出時の注意点をお伝えしていきます。
マスク
マスクについてお話する前に、まずスギとヒノキの花粉サイズの話から。どちらもほぼ直径30ミクロン程度の大きさなんです。

スギ花粉:大きさは直径約30~40μm

ヒノキ花粉:大きさは直径約28~45μm
出典:花粉の知識 | 福井県花粉情報
いろんなマスクが売られていますが、結論からいうと、効果はどれもそこまで変わりません。
安いマスクでも頻繁に取り換えた方が遮断効率が良いようです。
「99%カットだから」とか「高いほうが効果がありそう」というのは気にしなくても良いです。
スギ花粉の大きさは30~40ミクロンであるため、「花粉用」と表記のある市販のマスクであればどれでも、花粉自体は相当程度除去できます。
しかし、花粉の大きさは時期により変わることには注意が必要です。
飛散直後の花粉は30ミクロンのきれいな形状を保っていますが、アスファルトに落ちてタイヤや靴で踏まれた花粉は日が経つにつれ、次第に砕けて細粒化していきます。
元々のサイズよりはるかに小さな0.76ミクロン程度にまで砕かれたスギ花粉のアレルゲン粒子が大量に浮遊していても、これを完全に防ぎ切ることはできません。
では、もっとマスクのフィルターの目を細かくして、より細かい粒子まで除去できるようにすればよいかというと、それだと単位面積あたりの通気性能が落ちます。
このように、花粉の除去性能と通気性(呼吸のしやすさ)は両立できない関係にあります。
ですから、マスクの高機能化だけを追求することはさほど重要ではないのです。花粉が防げても、息苦しくては続けられないですから。
【マスクに関する注意点】
- コスパ重視の安いマスクで良い
- 頻繁に取り換えた方が除去効率が高い
- 顔とマスクに隙間をつくらない(密着させる)
マスクに関しての注意点は以上3点になります。
どれを使えばいいのか悩まれる方が多いので、少し長くなってしまいました。
どれか一つをオススメするなら、定評のあるこちらの商品はいかがでしょう。
超立体マスク花粉用スーパーふつう
花粉を99.9%除去してくれる超高性能なマスクです。
とにかく花粉を吸い込みたくないという方はこちらのマスクはとてもお勧めです。
医療用として現場でも使われているので性能の素晴らしさは折り紙つきといえますが、顔の凹凸にフィットするので、人によ
っては息苦しさを感じる場合もあるようです。
花粉症マスク5選と選び方のポイント!効果があるのはどれ?|豆知識Press
服装
花粉が付着しやすい表面がけばだった服はニットなどの着用は避けること。なるべくツルツルした素材がオススメです。
花粉対策メガネ
花粉対策メガネがかけられるならそれがベストです。
ひと昔前のものは着用して外出するのにかなり勇気が要りましたが、近頃はオシャレなものが増えてきました。
花粉対策メガネはAmazonにもたくさんありますよ。
家に持ち込まないよう心がける
- 帰宅時には玄関の外で服や髪に付着した花粉を払う
- 手洗い・うがい・洗顔をする
- 鼻をかむ(鼻の粘膜に付着した花粉も除去)
やることが多くて面倒くさいですが、これくらいしておけば万全です。
ハウスダストの除去を心がける
- 掃除機をかける際は1畳につき30秒かけてゆっくりとヘッドを動かす
- リビングと寝室には毎日掃除機をかける
- ファブリックのソファ、カーペット、毛足の長いラグマットは避ける
- 畳はダニが湧きやすいのでフローリングにする
- 布団は週2回以上干す。花粉飛散時は室内干しで布団内の湿気を減らす
- できれば布団に週1回は掃除機をかける
- シーツと布団カバー、枕カバーは防ダニ・抗菌仕様
- シーツと布団カバーは週1回は洗濯する
- 埃の立ちやすい場所はモップがけの後に掃除機がけを
- 部屋のコンディションを湿度50%、気温20-25℃に保つ
- 給気口用フィルターを使用する
肝心なことなので、給気口用フィルターが必要な理由をお伝えします。
たぶん料理をするときには、ニオイや煙がこもらないように換気扇を回していることと思います。換気扇という装置は、その部屋の空気を吸い込んで外に出しています。
そうすると、入れ替わりにどこからか外気が入ってくるのです。
「窓も締め切っているから入ってこないよ」って思いますよね?
いいえ。入ってきてるんです。その入り口が「給気口」です。
出典:Amazon
どこの家にも必ずどこかに上の写真のような給気口の穴が開いているハズです。
そして換気扇を回すと、この給気穴から外気がどんどん室内に入ってきます。
もし、この給気口に花粉フィルターを付けずに換気扇を回し続けると、 給気口からどんどん花粉が入ってくることになります。
だから、こうしたフィルターが必要なのです。
さいごに
ここに書いてあることをすべてやろうとしたら、それは逆にストレスでアレルギー症状が悪化するかもしれません。
でも、頭の片隅に留めておくことで、知らないよりは花粉を避けて過ごせるはずです。
内側からの花粉症対策なら、こちらの記事がおすすめです。
【マヌカハニー】噂のスーパーフード5つの効果!花粉症にも?!
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願っています。