会社で働くビジネスパーソンの年齢層は20代・30代・40代・50代・60代と上下で40年の幅があります。
そして、それぞれの年代によって脳の状態や個人を取り巻く環境は異なり、そのことは感情をコントロールする能力にも大きく影響しています。
それらを年代別にみていくことにしましょう。
20代のビジネスパーソン
この年代におけるもっとも大きなストレスは「入社時の環境変化」です。
学生から初めて社会人になり、最も大きく環境が変化したこの時期。
入社前の理想と配属された職場の現実のギャップにショックを受けたり「働いてお金を稼ぐ」ということの大変さを思い知り実社会の現実に打ちのめされることもあるでしょう。
そうしたミスマッチにより、1年以内に離職してしまう場合も多いようです。大卒者の場合、平成23年度の入社1年目離職率は14.3%です。
2、3年と勤続年数が上がるにつれ、離職率は減少傾向にあります。
環境面
- 2、3年も勤めると要領良く仕事ができるようになる
- 組織内での立ち位置も確立して居心地が良くなる
- 初めてのことが減り次第にストレスも減ってくる
- 組織内ではまだ「将来」に期待されている程度
- 自分のノルマだけを考えていればいい年代
総評
感情のコントロール能力が未成熟です。あとで後悔しないために、感情の暴走に気をつけましょう。
30代のビジネスパーソン
身体面
脳の老化もまだ始まっておらず、感情コントロール能力が最も高い年代。
環境面
- スキルも高く経験も豊富である
- 会社の主戦力としての位置づけ
- 若手を引っ張るリーダーとしても期待されている
- すでに管理職についている場合も多い
- マネジメント業務も任されはじめる
- プレーヤー兼マネージャーの役割りを強いられる
- ノルマとマネジメントの両立で激務となる
- 部下に仕事を割り振れず自分だけで抱えることに
- 慢性的な過労状態に陥る
- 精神疾患による労災認定が最多の年代
総評
感情コントロール能力自体は十分に高いが、それを上回るほどの激務をこなさなければならない年代。このことを頭の片隅に置いて予防意識を持ってください。
上手にガス抜きをしつつ、家族のためにもセルフケアをしましょう。
40代-50代のビジネスパーソン
身体面
- 加齢に伴い脳の前頭葉(※)が萎縮してくる
- 神経伝達物質セロトニンの量が減少
- セロトニンが不足するとうつ病になりやすい
- 40-50代はうつ病の好発年代
- 女性男性ともに45-55歳頃は更年期障害に注意
- 更年期障害の症状としてイライラや焦燥感があらわれる
- 生理的に感情が不安定になりやすい年代
- 脳、心臓疾患による労災認定が最多の年代
※前頭葉は思考や創造性を担う脳の最高中枢と考えられています。
現象
- 感情コントロール能力が衰えたという自覚がない
- なぜか自分でも感情が抑えられなくなる
- 部下に対して必要以上にイラつく
- 居酒屋の店員の対応にも声を荒らげてしまう
- 年甲斐もないと後になって反省する
総評
もともとは感情コントロール能力がズバ抜けて高かった年代。しかし加齢により少しずつその能力が失われていく年代です。
そのことを十分に自覚しておきましょう。自覚しておくだけでも実際の行動は変わるものです。
脳の中の感情をつかどる部分は原始的で衰えにくいのに対し、感情をコントロールする部分は高度で加齢とともに衰えやすいのです。
セロトニンを増やす方法については、こちらの記事をお読みください。
【保存版】幸せホルモン・セロトニンを増やす7つの方法+α
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。