「さっきゴハンを食べたばかりなのに、もうお菓子の袋を開けている。」
「苦しいほどお腹をパンパンにするまで食べないと気が済まない。」
「お腹が一杯でも、目の前にあればあるだけ食べてしまう。」
「残すのがもったいないから」と正当化して結局食べ過ぎる。
もしかすると、あなたにも心当たりはありませんか?
- 「お腹が減っていないのに食べ過ぎてしまうのはなぜ」でしょうか。
- 「どうすればムダな過食を止めることができる」のでしょうか。
この記事では、これら2つの問いに答えつつ、過食を止める8分間の魔法をお伝えします。
1.お腹が減ってないのに食べ過ぎるのはなぜか?
「意志が弱いから」「習慣だから」と放置していたら、いつまで経っても今のままです。
すべてのことには理由があります。
仕方がないとあきらめる前に、あなたもその理由を知ってください。
ポイントは「脂肪」に対する意味づけの違いに私たちの意識がついていけていないことです。
飢餓の時代における脂肪の意味
あなたもご存じのように、人類の歴史は飢餓の歴史でした。
人類の生活様式が狩猟採集生活から農耕生活に変わったのは、ほんの15,000年ほど前のことだといわれています。
それまでは、狩りで運よく獲物にありついたときに「食えるだけ食っておかないと、次はいつ食えるか分からない」そんな暮らしを送っていました。
人類はそんな生活を数百万年もの長い長い間続けて来ました。そんな“飢餓の時代”において、脂肪は「蓄え」でした。
それがあることで、次の獲物までしのぐことができました。脂肪があればあるほど、生き残りには有利だったわけです。
飽食の時代における脂肪の意味
しかし、今はもう時代がすっかり変わりました。飢餓の時代なんてもう遠い遠い過去の話です。
現代の日本には、食べ物があふれています。私たちはいつでも食べたいときに食べることができます。
よほどのことがない限り、餓死する心配はありません。
スーパーやコンビニでは賞味期限を5分過ぎただけの売れ残り弁当や惣菜・パンもすべて廃棄処分されています。ほんの数分前までの食べ物が「ゴミ扱い」です。
すでにお気づきのとおり、この飽食の時代においては脂肪はもはや「蓄え」などではなく「負債」です。
脂肪があればあるほど、生活習慣病のリスクが高まり、体型は崩れ、自尊心は傷つき、余計なストレスを抱えることにもなります。
つまり、脂肪は「人生の質を下げる要因」になったのです。
脂肪に対する「意味付け」「価値観」がガラリと一変したのです!
それがきちんと理解できていないからこそ私たちは、目の前に食べ物があると満腹でもついつい食べてしまうのです。
食べ過ぎる理由が、何となくお分かりいただけたでしょうか?それでも過食が止められないのは太古の時代のDNAの名残りです。
2.食欲と単なる「反射」を区別する
食事と食事の間に、とくにお腹が減っていなくても食べる。
食事の途中でお腹が一杯になっても決して残さない。
こんな「過食あるある」が、すべてカロリー過多に直結します。
ちなみに、一度に食べる量が多い「大食」と「過食」は違います。
大食いの人は胃袋が大きいので、満腹以上に食べ続けている訳ではありません。本当に満腹になっていないのです。
- お腹が減ってなくても口寂しさから食べる
- お腹が一杯になっても残さない
こういったことがなくなれば、過食の大半は防ぐことができます。
お腹が減っていなくても食べる理由
お腹が減ってもいないのに、目の前に食べ物があるとついつい手が伸びてしまう理由は、
- 仕事の合間の気分転換に無意識の行動として食べている
- 口が寂しいから、噛み砕いて飲み込む刺激がほしいだけ
大抵こんな感じではないでしょうか?
お腹一杯になっても残さないのは何故か
「昔の人は白米を食べたくても食べれなくて…」
「海外では食料がなくて餓死している子供が…」
きっと、そうしたことを口にしてきた親の世代からの刷り込みによるものでしょう。
でも、海外の子供たちだってお腹一杯になったら残すんです。
異なる環境の人に同じ価値観を強要すること自体がナンセンスです。
脂肪という負債をこれ以上抱えたくなければ、それらの言葉を免罪符にして食べ過ぎを正当化してはいけません。
3.食べるということの意味づけ
価値観を転換してもらうために、ぜひご紹介したいソクラテスの有名な言葉があります。
「生きるために食べよ。食べるために生きるな」
この価値観があればムダな過食に走ることはありません。あなたもぜひこの言葉を心に刻み、自身のパラダイムシフトを起こしてください。
パラダイムシフト( paradigm shift)
その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化すること。
出典:Wikipedia
自然界の食物連鎖のピラミッド最上位にいるのは人間です。
私たちは生きるために他の生き物の命をいただくのです。そういう意味で「いただきます」といっているはずです。
人は何も食べるために生きているわけではないのです。逆です。生きるために食べているのです。
腹8分目が丁度いい
食事を楽しむコツは「まだ食べたい」と思うくらいで箸を置くことだと多くの美食家・ダイエットの指導者が言います。たしかに、どんなに大好物でも苦しいくらい食べ過ぎると、しばらくは見たくもなくなりますよね。
食事は人生の大きな楽しみの一つであると思います。苦しくなるほど食べて、楽しみの食事で苦しんではいけません。
それでもなお、理屈じゃなく「食べたい!!!!」というときは次章でご紹介する魔法の8分間メソッドを実践してみてください。
4.過食防止8分間メソッド
それではいよいよ、過食防止の具体的な方法を解説します。
…と、いってもやることはシンプルな2手順だけです。
「ホントかよ?ウソくせー」とか「いいこと聞いた」で終わらせず、騙されたと思って一度だけで良いので試してみて欲しいと思います。
一度やって効果が実感できない場合はやめてもらって結構です。
効果を実感するには一度だけで十分だと思いますので。
- まず食べ物を皿にのせて、下から3分間見上げます
- 次にそれをどこか見えないところに隠して5分間待ちます
あなたの過食を止めるために、やることはたったのこれだけ。
じつは、人間は目線を上げた状態では食欲を刺激し続けることはできません。
また、目の前にないものだったらガマンできるのです。
逆に、お腹一杯でも目の前にケーキを出されたらアウトです。
合計8分経って、それでもまだ食べたいときは食べてください。
この手順で消えないのは「ホンモノの食欲」のはずですので、罪悪感はいりません。
でも、たいていの食欲はこの手順で8分以内に消え去ります。
その場合には、さっきまでのはニセの食欲だったということです。あなたは「食べなくてよかった!」ということになります。
この方法で、今まで10回食べていたものが5回に減らせれば、脂肪を蓄える機会が今までの「半分」に減ったということです。
そのことを大いに喜んでください。
さいごに
「食欲」というのは睡眠欲・性欲と並ぶ人間の三大欲求の一つです。根性・意志の力だけに頼ってねじ伏せられるものではありません。
「なぜ食べ過ぎるのか」を理解し「どうすれば止められるのか」を知らなければ、食べ過ぎる自分に対する自己嫌悪や自己否定にすら繋がりかねません。
今回ご紹介した8分間の魔法が、あなたのストレスを減らすためのお役に立てば幸いです。