ビジネスではネガティブ思考型人間の方が頼りになるという事実

ネガティブに悩む男性 仕事

一般論として、物事はネガティブにとらえるよりポジティブにとらえたほうがいいに決まっています。

しかし、常にポジティブな態度でいることが正しいのかどうか。僕は少し疑問を感じています。

仕事の取り組み方に顕著な差が見られる

若い社長

ネガティブ人間とポジティブ人間の差。それは仕事に取り組む姿勢に現れると思うのです。

自分の重要な仕事をどうしても任せなければならない場面でポジティブとネガティブな部下がいる場合、どちらに任せるか。

僕だったら、仕事はネガティブな部下に頼みます。特にそれが重要な案件であればあるほど、その傾向は強くなります。

ポジティブ人間の落とし穴

デキる系営業マン

ポジティブな部下というのは良くも悪くも自信過剰気味なことが多いようです。

準備段階で周囲から問題が起きる可能性を指摘されても「そんな可能性はまずないでしょう」「きっとうまくいきますよ」と軽く考え、想定問題に対して十分な備えをしません。

それでは引き出しが少なすぎる。まるで敵地に丸腰で突っ込んでいくようなものです。彼らは「問題なく上手くいくイメージ」しか持っていないのです。

それは確かに大切なことではあるのですが、逆に言えばそれしかない。

そして彼らの多くは実際に予想外の困難な状況に直面してもなお「ま、何とかなるさ」といって打開策を打とうとしません。時と運に結果を任せているのです。

ごく稀に、本当に何とかなることもあるかもしれません。しかしそれは単なる運で、再現性がありません。多くの場合は総崩れになる可能性が高いでしょう。

全部、台無しです。その事態に備えていなかったのですから、当然といえば当然ですね。

ひと言でいえば、仕事が「雑」なのです。結果は「伸るか反るか」「一か八か」の博打的要素が絡みます。

だから僕はこのタイプの部下には重要な仕事を任せたくありません。人間的には魅力的なのですが…。

ネガティブ人間が発揮する強み

慎重な秘書

それに対して、ネガティブな部下は仕事に対する取り組み方が慎重かつ丁寧です。

こういうタイプの人は自分の実力を過小評価する傾向にあります。自信がないので、失敗するパターンが次々と頭に思い浮かびます。

「こんな準備で本当にうまくいくだろうか…」「こんなことが起きた場合はどう対応すれば…?」とほんの些細な不安材料も無視できずに考えを巡らせていることが多く、自信がないのでそれら一つひとつについて事前に手を打っているのです。

だから実際にトラブルが発生したとしても、大抵のことを「想定の範囲内」に収めることができるのです。

このタイプが総崩れになることはめったにないと思います。ベストが無理な状況になったとしても、次善の策がとれるからです。

事実、先のことまで考えて次の一手を用意しているのはいつもネガティブな人間です。

心配性ともいえますが、ビジネスの現場に関してはそれが必要な能力なのです。

人間はもともとネガティブな生き物なのです。

ネガティブで心配性あるからこそ、人類は生き残ってこれたのです。いつも最悪の状態を想定して警戒することにより子孫を守り繁栄させてきたのです。

このことについてはこちらの記事をお読みください。

「人間の脳はネガティブがデフォルトだから気にしなくてもいい 」

「ネガティブに計画し、ポジティブに実行する」。これが目標達成における鉄則です。

周りを見渡してみると分かる通り、ネガティブな人間ほどビジネスの現場でも生き残っているはずです。

もしあなたが「自分はネガティブだ」と感じているなら、自身の仕事への取り組み方を振り返り自信を持ってほしいと思います。

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。