日本の女子高生のスマホ使用時間は一日平均7時間。あなたは起きている時間の何パーセント程度をスマホの画面を見て過ごしているという認識がありますか?
この記事もきっとスマホで読んでくれていることでしょう。周りをみてください。
電車の中でも歩きながらでも、列に並んでいても、カフェでおしゃべりをしていても、家族とゴハンを食べていても、ほとんどの人がスマホの画面を見ていますね。
周りの景色や目の前の相手との会話よりも、手のひらのわずか数インチの画面に意識の大半を集中しています。これって普通の景色に見えて、きっと異常なことです。
スマホが普及する以前は、「心ここにあらず現象」はここまで激しくはなかったと思うのです。スマホを利用することはあっても、依存してはいけません。
そうでなければ便利な道具も重大なストレスの元になります。
さらに最近では、パートナーのスマホ依存を原因とした「スマホ離婚」という現象も増えているそうで、こうなると笑えないレベルです。
この記事ではスマホ依存がもたらすマイナス面を検証し、デジタルデトックスをはじめとする改善策の提案をしています。
スマホ離婚とは?
TV番組で取り上げられたことから一気に認知されることとなった「スマホ離婚」という現象。
昔はそもそもスマホがなかったのでこんな離婚原因は考えられなかったハズですが、今は意外と多いようです。
夫婦の一方、もしくは両方がスマホに熱中してしまい、付き合った頃の愛情を忘れ、夫婦間のコミュニケーションがだんだん薄れ、愛が冷めて最終的に離婚という形になってしまうのです。
これは夫婦だけでなく家族、友人、カップルと過ごす時にも言えることです。
出典:スマホ離婚とは何なのか?| ~20代学生が書く日常の情報~
「私と仕事、どっちが大事なの?!」と問い詰められても答えに窮するところですが、「私とスマホ、どっちが大事なの?!」と言われて「スマホ」と答える人がいるということでしょうか…。
そもそも同列で論じることが間違っている気がします。もしあなたがこのレベルであれば、2人で一緒に後述するデジタルデトックスを試してください。
パートナーとの関係以外にも、スマホは仕事の生産性を大きく下げる要因にもなっています。次章ではその点をみていきましょう。
スマホが生み出したストレス
現代の生活において、メールやプッシュ通知を受信しない日はまずありません。そしてそのことは20年前にはなかったストレスを生み出しました。
メールで中断される仕事
たとえば、プッシュ通知やメールのチェックとその処理はデスクワーク中に感じるストレスの一つに挙げられるでしょう。
- 頻繁にFacebook・LINE・メールをチェックしないと気が済まない
- 受信メッセージに対してはすぐ返信しないと落ち着かない
- 自分の送信メッセージに対して返信が遅いとイライラする
こうしたことは、あなたも身に覚えがあるのではないでしょうか?
頻繁なスマホチェックは仕事の効率を大きく低下させます。なぜならその度に思考の中断を挟むからです。それにより、集中力がこま切れになります。
マイルールを設定する
これを避けるためには、あらかじめスマホチェックの時間帯を決めることです。たとえば僕の場合は「9時・13時・17時・20時」の1日4回と決めています。
そうしないと、メッセージの返信対応にかかりっきりでキリがなくなるからです。
当然、僕から相手の返信はその時間帯に集中することになります。でも、これでクレームが来たことは今まで一度もありません。
プライベートのメール
こちらはもう少しやっかいです。それは、メール・メッセージをやりとりする頻度やレスポンスの速さが「人間関係の親密さ」を測るモノサシのような風潮があるからです。
本来、これはおかしなことです。相手の都合や時間を気にせずメッセージをやりとりできることがメールやメッセンジャーの最大のメリットのはずなのですに。
もしも早いレスポンスが必要なら、直電話すればいいのです。
LINEでさらにスピード化
出典:touchlab.jp
最近は、メールよりもLINEやメッセンジャーでやりとりする人が増えているのではないでしょうか。タイムラインで過去のやりとりが確認できたり、リアルタイムでチャットができたりと、たしかに便利なツールではあります。
しかし、こういったツールではさらに逃げ場がありません。「すぐに返信できないとき」「したくないとき」はあると思います。
しかし相手のメッセージを確認したが最後、返信までの時間差が作れません。
自分のメッセージを確認して「既読」「開封済み」がついた状態でレスがない。この状態が一番相手をイラつかせるのです。
だから「既読」を表示させずにLINEメッセージを読む方法なんていうのを多くの人が検索したりするのでしょう。
過度につながりを求める理由
メールやLINEあるいはFacebookやTwitterなどのSNSの普及は、人々がかつてなかったほどつながりを求める傾向にあることを示しています。
これには主に次の2つの理由があると思っています。
1.バランスをとっている
自分を取り巻く人々とのリアルな人間関係が希薄だから、反動でオンラインでは積極的に他者とつながろうとする。
見知らぬ人にも自分の存在を知ってもらいたい。せめて人間関係をオンラインで充実させる。
それはそれで悪いことではないと思いますが、少し寂しいことではあります。
2.一人に慣れていない
スマホを常に手放せない人は孤独に対する耐性が低く、仲間との接触が少しでも途絶えると疎外感をおぼえる。
その心理から、常に他者とのつながりを求めるのでしょう。
デジタルデトックスのすすめ
最近よく耳にするようになった「デジタルデトックス」とは何なのでしょうか。
「ライフハッカー[日本版]」の編集長でもある米田智彦さんが著書で次のように書かれています。
「ムダな時間」「面倒な人間関係」…。ネットがもたらすストレスを一気に解決しよう! ネットに「使われる」かのように、どんどん流れてくる情報に振り回されてしまっているあなたには、本書で紹介する「デジタルデトックス」をおすすめします。
「デジタルデトックス」とは、デジタル環境がもたらす負の側面を“解毒”するために、ネットやスマホから「少し離れる習慣」を取り入れようというものです。
引用:デジタルデトックスのすすめ 「つながり疲れ」を感じたら読む本 |米田 智彦 著
以下にその方法を4つ紹介します。
1.不要な会員登録制サービスを退会する
昔加入したけれど、今は放置しているアカウントはありませんか?セキュリティ対策も兼ねてこの際バッサリ退会してしまいましょう。
3か月以上使わなかったアカウントは今後も使う可能性はほぼありません。
2.参加SNSを限定する
加入するSNSが多ければ多いほど、自分の投稿に対する友人の反応に一喜一憂したり、友人の投稿をチェックして回ったりするのに時間がかかります。
必要以上のつながりが「時間のムダ」に直結するのです。
SNS、特にFacebookにはみんな目を引くようなこと・いいことしかアップしないので、オンライン上では他人がイケていて楽しそうに見えがちです。
その充実ぶりにコンプレックスを感じて落ち込んでしまう人も多いでしょう。
また、キリのないpoke返し・友達の書き込みに義務的にいいね!を押す行為・互いに監視し合うムード・自己顕示など自発的にはじめたSNSが次第にストレス源になることは多いのです。
そうならないためにも、意識的に整理することが必要です。
3.週末はスマホを持たずに出かける
「地図アプリがないと目的地にたどり着けないんじゃないか?」「連絡が来ているんじゃないか?」と心配でしょうが、大丈夫。
もともとなくても生きていけたのです。これまで依存しっ放しだったスマホとの距離感がつかめるようになるはずです。
4.電波が届かない場所に小旅行する
これは難易度が高めですが、やってみると時間の流れが違うことを実感できるはずです。
PCもスマホもない数日間。最初は退屈でもきっと、「目の前の出来事を味わうこと」そして「自分と対話すること」を思い出させてくれる小旅行になるでしょう。
5.デジタル中毒チェック
以下のようなことに思い当たれば注意が必要です。
(1) 食事中にスマホ(ネット)をみていることが多い
(2)電波が届かない(届きにくい)ところには行きたくない
(3)家族や目の前の人と会話せず、スマホのチェックに没頭する
(4) 着信していないのにも関わらず、着信音が聞こえたような気がする
(5)Facebook等に書き込むネタを作る為に行動することがある
(6)もしSNSがなかったら人間関係がなくなると感じることがある
(7)会議や宴会中もFacebookやTwitterが気になり、スマホをチェックしてしまう
(8)時間の浪費になるのでやめようと思うが、やめられない
出典:脱ネット依存!「デジタルデトックス」で自分の時間を見つめ直そう! – Peachy – ライブドアニュース
6.SNSに疲れてTwitterをやめたらストレスフリーになった
お笑いコンビ品川庄司の庄司智春さんが2014年6月、自身のツイッターアカウントを削除しました。
理由は「SNSに疲れた」から。そして今は、「早めにTwitter依存、SNS依存から逃れられてスッキリしている」と語っています。
SNSに使っていた時間を筋トレ、ネタ作り、などなどの自分磨きに変えていきますとコチラのブログでも書きましたが、まさに辞めてからは筋トレはかなり充実しているし、ピンネタ作りや読書、最近観てなかったドラマ観てみたり、新聞なんかも読み始めたりして…まさにストレスフリーってやつで、マイペース、マイペース。
Twitterやっていた時は、呟いて、タイムライン見て、フォロワーさんに返信して、誰かの呟きリツイートして…などなどどうしてもTwitterに引っ張られて自分のペースを乱されていた様な気がする。
出典:品川庄司 庄司のブログ
庄司さんの書かれた最後の一文が印象的です。自分のペースを乱されるほどSNSに浸ってはいけません。あなたは目の前のあなたの人生を生きるべきです。
まとめ
SNS依存もゲーム依存も本質は同じです。モデルや芸能人、社会的ステータスの高い人がやっているからといってSNSは「意識の高い人がやる高尚なもの」というその思い込みも一度疑ったほうがいいでしょう。
- 目の前の人を放置して一人だけスマホを触るのはやめる
- 自分の生活ペースを乱されるほどSNSにハマってはいけない
- メッセージやメールの対応で振り回されないために「マイルール」を設定する
- レスポンスの速さで親密度は測れない
- 人間関係の基本はリアルであることを忘れない
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。