「タバコはやめるのが難しい」。こうした刷り込みが実際にそれを難しくさせているだけ。
もしかしたらあなたもそう思い込むことで、やめることを避けているのではないですか?
20年間毎日2箱半吸っていた僕
僕自身は20年間吸っていたタバコをやめてからこれを書いている時点で3年以上が経ちます。
もう「吸いたい」と思うことはありませんし、他人のタバコの煙が臭くて気持ち悪くなったりもします。
毎日2箱半は吸っていた僕ですがやめる時に、特に気合も根性もいりませんでした。
強いて言えば「タバコについて考えること」と「タバコの存在を意識すること」をやめただけです。あとは何も特別なことはしていません。
『禁煙セラピー』という本だってタバコを吸いながら10ページほど読んで捨てたくらいですから。
余談ですが、あれは「文章による洗脳のプロ」が書いた本のようですから一度試してみるのもいいかもしれません。
とにかく最初の3日間吸わなければやめられます。これは僕の経験から断言できます。
ニコチンの依存性
これにはいろんな説があります。一説ではタバコの依存性はアルコールやコカインより強いともいわれています。
それならば、禁煙できた僕は仮にコカイン中毒になってもやめられるということになります。
コカイン中毒になった経験がないので定かではありませんが、多分そんなはずはないと思います。
そうした情報が出回るのはなぜでしょう?敵ができることを承知で書くと、それは「やめられたら困る人たち」がいるからですよね。
タバコには大規模のマーケットがありますから。
とにかく何ごとにつけても先入観は自分を縛ります。一つの体験は100の情報にも勝ります。まずは心を白紙にしてやってみることです。
離脱症状とその他の依存
ニコチンの離脱症状は禁煙開始後3日間がピークでそれ以降は徐々に消えていく、といわれています。それに関しては僕も同感です。
ただ、そこを乗り越えてもやめられない場合には、別のアプローチが必要になるかもしれません。
それは、始めの3日間でニコチンの身体依存はなくなっても「心理的依存」や「習慣的依存」の影響が残っていると考えられるからです。
喫煙行為の心理的背景
実は「タバコを吸う」という行為は、幼児期の指しゃぶりに通じるのです。有害性を認知していながらもタバコがやめられない理由はここにあります。
自分の意思に反して乳離れさせられた幼児は、母親との一体感を失った不安を解消しようとして指しゃぶりをします。喫煙者の心理もこれと同じです。
きっとあなたも「とりあえず気持ちを落ち着かせよう」としてタバコを口にすることが多いはずです。
実際に火を点けてニコチンを摂取する前から「タバコを口にくわえること」である種の安心感が生まれるのです。
タバコを吸う動機は、”煙が美味しいから”というよりも”口が寂しいから“。だから気分が落ち着かない時にタバコに手が伸びるのです。
禁煙グッズの多くが口にくわえる形状をしているのはこうした理にかなっているのです。あれらは”大人用おしゃぶり“です。
心理学的にはセルフタッチと同義
自分の顔や体の一部に触れるセルフタッチと呼ばれる行動は「安心したい」という心理の表れといわれています。
タバコをくわえるという仕草は”唇“へのセルフタッチと考えられます。
指しゃぶりのなおし方
どうしても指しゃぶりがなおらない子には医師はこういいます。
「いいかい。絶対に口から指を出しちゃだめだよ?」
すると口に指を入れなくなるそうです。人には自由が侵されたと感じると、それが何であれ反撥したくなる「心理的リアクタンス」という性質があります。それを利用するようです。
不安感の強いチェーンスモーカー
1本消すと同時に次の1本に火を点けて、絶え間なくタバコを吸い続ける人をこう呼びます。
タバコを美味いと感じるのは1本目の最初の2、3服くらいです。彼らもさすがに絶え間なく「美味い」と感じながら吸ってはいないはずです。
こういう人は、日頃から不安や欲求不満を強く感じているのでしょう。そして安心感を求める気持ちの表れとして、喫煙行動をとっているのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。タバコををやめることが難しいと感じる理由は、ニコチンやタールといった成分依存ではなく”唇”へのセルフタッチで「安心感を得たい」という心理のほうが大きいことのほうなのです。
意外でしたか?
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。