どのような理由で退職しようが、社内で親しい人との関係は退職後も維持しておきたいところです。それを可能にするのが退職時に送るメールです。
ここでは、円満退社へとつながる社内の親しい人へ退職メールを送る際の重要ポイントを挙げておきます。
1.社内の親しい人への退職メールが必要な理由
退職時には、これまでお世話になっていた部署や上司・取引先の方すべてに忘れずにご挨拶するか、どうしても会えない場合には退職メールを送るべきです。
同じ業界内に転職したり、独立開業したりする場合だと、退職後もこれまでお世話になった方と出会う機会はたくさんあります。
社内の親しい間柄の人に対してはつい簡素に済ませてしまいがちですが、退職時にあまりにも無礼な対応をとってしまうと、その後の転職や独立開業にも響いてしまうかもしれません。
よって、転職や独立開業を成功させるためにも、社内の親しい間柄の人にこそ、退職メールを忘れず送ることが大切です。
退職時の挨拶に際し、メールにすべきか、それとも葉書にすべきかで迷うところですが、社内の親しい間柄の人に対してはメールで十分でしょう。
普段メールをやりとりしているような感じで構いませんので、社内の親しい間柄の人に挨拶メールを送るようにしましょう。
2.社内の親しい人へ退職メールを送るタイミングとは?
社内の親しい間柄の人に、退職時に挨拶メールを送るとなると、やはり「どのタイミングで送ればよいか?」が気になるところです。
「退職が決まったらすぐ…」という方もいらっしゃるかもしれませんが、何も知らない社員のほとんどはその知らせにたいそう驚くことでしょう。
よって、退職が決まってすぐのタイミングで知らせるべきではありません。
最も理想的なタイミングは、社内で人事異動が発表された後です。すべての社員に知れ渡っているわけですから、メールの文面に「先日も発表がありました通り…」といった言葉を加えれば、親しい間柄であった社員を驚かせることもないでしょう。
なお、場合によっては、人事の発表がなされないことがあるかもしれません。その場合、退職する1ヶ月前~2週間前を目安に送るとよいかもしれません。
いずれにせよ、退職メールを送るタイミングについて不安がある方は、退職の旨をすでに知っている上司に相談のうえで、送るようにしましょう。
3.社内の親しい人への退職メールに記載すべきこと
いざ社内の親しい間柄の人に退職メールを送ろうと思っても、「どんな内容で送ればよいのか?」と戸惑いがちに。
普段のメールとは性質が異なりますので、文章を書くことに対して抵抗を感じているのであれば、その戸惑いの気持ちは大きいことでしょう。
そもそもなぜ退職メールを出さなければならないのかと言うと、これまでお世話になった人々に対する感謝の気持ちを示すためです。よって、メール内には感謝の言葉を添えましょう。
「ただお礼を書いただけではインパクトに欠ける」という方は、相手との思い出に残るエピソードなどを書くとよいかもしれません。
そうすることで、相手に喜んでもらえ、退職後も付き合いが継続しやすくなるでしょう。
お礼の言葉以外では、職場の最初の印象とその後の変化、職場の中で得たスキル、今後の自分の目標を記すとともに、相手の今後の活躍と健康への配慮の気持ちを示しましょう。
いずれにせよ、飾らず自分の言葉で書き留めることがポイントとなります。
それから、署名欄に退職日以降の連絡先を明記しましょう。
親しい間柄にあった社員の多くは、「退職後も付き合いを継続したい」と思っているはずですから、退職後も連絡をとることができるよう環境を整えておくことが大切です。
すでに転職先が決まっている場合には、転職先の会社の連絡先を署名欄に記しておきます。
意識している人は少ないかもしれませんが、件名にも配慮が必要です。
「お世話になりました」といった言葉を選ぶ方もいらっしゃるようですが、そのような件名だと、迷惑メールに振り分けられてしまう恐れがあります。
「退職のご挨拶」といった件名にするのが無難です。
なお、退職理由については、あまり詳しく書く必要はありません。出産や妊娠を機に退職される方もいれば、人間関係のもつれが原因で退職せざる状況へと追い込まれる方もいらっしゃることでしょう。
前者のタイプについては退職理由を明記しても構いませんが、後者となると、あまり前向きなものでないため、書くのをオススメできません。その場合、「一身上の都合により」とするのがよいでしょう。
退職理由は人それぞれであり、さらなるキャリアアップを図るべく退職される方もいれば、職場の人間関係に思い悩むなど、やむを得ない事情により退職せざるを得ない状況へと追い込まれるケースも。
特に職場の人間関係が原因で退職する場合には、退職時の挨拶でさえもしづらいものです。いずれにせよ、最後の日くらいは笑顔で退社を迎えたいものです。そのためにも、社内の親しい人へのメールはきちんと送っておくようにしましょう。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。