今の現状に満足していないあなたは、転職・独立を考えはじめているのかもしれません。
そして、こう思って立ち止まっていることでしょう。
「今の会社を辞めていけるとこなんてあるのか?」
「この歳だし、冒険せずに子供のために生きよう」
そうした不安や考えは至極もっともだと思います。ですが、人生の中盤から挑戦する人もまたいるのです。
“人生において遅すぎるということはない”
これは当サイトのメインメッセージの一つでもあるのですが、記事の後半ではそれを再認識できるエピソードをご紹介します。
年齢に関する世間の消極的な認識
「この年齢からじゃ、もうとても無理だ」とか「こんな年齢ではもうどこも雇ってくれない」とか。
世間的にも年齢を重ねることに対して否定的なイメージが先行している感が否めません。
年齢を重ねるということは経験を積んでいるということ。「歳をとる」ということは悪なのでしょうか?
最も象徴的なのは、企業の中途採用における年齢制限です。
転職組に対しては、40~45歳というケースもまれにあるものの、35歳というラインで採用の門戸を閉ざす企業が多いように思います。
その理由は「長期雇用によるキャリア育成のため」とのことです。
きっとそういう環境が、ある程度年齢を重ねた人たちの「挑戦」により一層のブレーキをかけ、不本意な現状にとどまらせるのでしょう。
採用担当もしていた経験からいいますが、年齢はあくまで分かりやすい基準として設けてあるラインです。
あなたが採用担当者を務める会社の募集要項が「35歳以下」だとして、「バリバリの40歳」とボーっとした「覇気のない33歳」が応募してきたらどちらを採用するべきか、わかりますよね。
私の知人も48歳で、年齢条件40歳以下の企業に採用されました。
皆「○○歳まで」という制限に素直に従って押してみるということをしないだけなんです。
出典:ヤフオク
それは、営業マンがドアに「セールスお断り」と貼ってある家のチャイムを「鳴らさずに帰る」のと同じことです。
もっとプッシュすれば本当は売れたかもしれないのに。
年齢を重ねると可能性が狭まるという誤解
歳をとるとだんだん「可能性が狭まる」という言われかたをしますが、私は必ずしもそうではないなと感じています。
「フォーカスが絞り込まれていく」「研ぎ澄まされていく」といったほうがしっくりくるような気がしています。
若い頃は人生経験がなさ過ぎて、選択肢があり過ぎて逆にどれも選べなかったりもするものです。
もしかしたら、あなたにもそんな経験がないでしょうか?
選択肢が減るということは、必ずしもマイナスではありません。
100コの中から1つを選ぶより、3コの中から1つを選ぶほうがはるかに簡単で、1つ1つの要素を深く検討できるでしょう?
また多くの場合、選択肢が100コあっても100コすべての可能性について検討するわけではないはずです。
つまり、そもそも選択肢は100コも必要ないのです。
ムダに多すぎる選択肢は、逆に決断のジャマにもなります。
年齢を重ねて芽生える夢もある
ここからは、1つのエピソードをシェアします。
歌手のアンジェラ・アキさんについてのエピソードです。
記事執筆当時、彼女は現在37歳です。
彼女は2014年秋、音楽活動を無期限に休止しアメリカの音楽学校に留学しました。
そこはかなり難関の音楽学校らしく、世界中から集まった10代や20代の若い人たちに混じって基礎から音楽の教育を受けています。
日本で成功したのに、そこへ行くのは何のためか。
それは、「ブロードウェイで通用するレベルのミュージカルを作りたい」という自分の夢を叶えるため。
彼女は自身を画家にたとえてこんなふうに言っていました。
「赤色は極めた」
「青色も上手く出せるようになった」
「赤と青を混ぜて紫色も作れるようになった」
「でも赤の中にも薄紅色、桃色、エンジ色などいろんな色がある」
「自分のパレットにはそれらの色がのっていないことに気づいた」
「今以上のモノを作るには一度ちゃんとした教育を受ける必要がある。今のままでは目指すミュージカルはとても作れない。
ここ2~3年はずっと自分の限界を感じていた」と。
限界を超えずに生きることもできる
今のままでは、越えられない限界というものがある。望めば、その限界の壁の「こっち側」でやっていくこともできる。
現状維持なら、悩むことも苦しむこともなく楽に生きていける。
だけど、彼女は叶えたい夢があることに気づいてしまった。
そして今回の挑戦を決断したのは一年前、彼女が36歳のとき。
ミュージカル制作にはすでに着手しているそうですが、完成にはどんなに早くても6年以上かかるそうです。
約10年間の下積みを経た彼女のデビューは28歳と遅咲きでした。しかし、そんな彼女は次のように言います。
「やっとデビューできたという現実があるから、今のキャリアを投げ打って行くことを一番惜しいと思っているのは私かもしれない」
「でも、“それでも”という気持ちがとても強いんです」
彼女は自身の代表曲「手紙」になぞらえて、10年後の自分に手紙を書いています。
「拝啓 10年後の私へ
あなたの作ったミュージカルはブロードウェイで上演されましたか?」
さいごに
人生中盤からの挑戦を決めたのは、彼女が特別だからではありません。
彼女が叶えたい夢に気づいたタイミングが「今」だったからです。
人生の地図、あなたは今どのあたりを歩いていますか?
気づかないフリをせず、望む場所に向かっていますか?
家族のためだけでなく、自分のために生きているでしょうか?
人生中盤からのチャレンジをした人は他にもたくさんいます。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願っています。