連休明けに会社を辞めたいと思ったら考えるべき7つのこと

会社 転職

連休明けは「会社を辞めたい」「行きたくない」という思いがもっとも顕在化しやすいタイミングです。

とくにゴールデンウィーク明けに見られるこの傾向を指して「五月病」と呼ぶことがありますが、そういう病名が存在する訳ではありません。

連休明けに五月病と呼ばれる心理状態に陥る最大の理由は、「この環境でこの先ずっと勤め続けなければならない」という閉塞感ではないでしょうか。

この閉塞感を打破することができれば、五月病の状態からも抜けられそうです。

そのためには、今のこの閉塞感を生みだしている「自分が常識だと思ってること」は本当に正しいのか。これ以外に選択肢はないのか。まずはそこから疑ってみる必要がありそうです。

はじめに

会社員の憂鬱

答えは自分の内側に求めること

一番大切なことは、しっかりと自分に向き合うことです。つらくても目をつぶると対処できなくなります。

自分の心の迷いの答えは外ではなく内側に求めること。

私にできることはそのためのアドバイスだけです。時間をかけても、自分の心ときちんと向き合うことが大切です。

それと同時に、安易に周囲に流されたり操られたりしないように気をつけてください。

GW明けのこの時期、大学や周辺の学生街では五月病の新入生を狙って宗教の勧誘活動が活発化するのは有名な話です。

なぜだかわかりますよね?

「心が迷い弱っているときほど人は流されやすい」ということを肝に銘じ、答えを安易に自分の外に求めることのないようにしましょう。

私はいつも本気で書いていますが、私の話にしても1つの情報であり最終的な判断はあなた自身がするしかありません。

身内や親友が出社拒否になったら同じアドバイスをします

本記事では五月病に限らず、連休明け・休み明けに出社拒否に陥ったケースを想定して、実践的な対処法をお伝えしていきます。

あらかじめお伝えしておくと、この記事はよくあるフワッとした一般論ではなく、「兄弟や親友にアドバイスするなら」という前提での内容です。

もしあなたが今の会社を辞めたいと思って私に相談をしてきてくれたら、きっとこれと同じことをお伝えするでしょう。

それは、次の7つのことです。

1.まず「辞める」と決める

会社を辞める準備

あなたのその「辞めたい」という気持ちは単なる思いつきや衝動なのか、以前からずーっと抱いていた思いなのか。この見極めが一番最初にするべきことです。

一時の思いつきであるならば後悔する可能性が高いですが、今に始まったことじゃないなら、これも1つのタイミングなのかもしれません。

そんなに嫌なら、今の会社はもう「辞める」と決めましょう。今の時代、「いったん入社したら定年までその会社に勤める」という人のほうが少数派になりつつあります。

  • 全体の5割近くが「最初勤めた会社には今現在は勤務していない」と回答
  • 現在働いている30〜34歳の人の五人に三人以上は転職を経験している
  • 「終身雇用」との言葉は少なくとも若年層では、事実上終結を迎えつつある

(出典:30歳前半の働き人、6割強は転職経験あり- ガベージニュース)

ただ「今すぐに」とは言っていないので、最後まで読み進めてみてください。

個の時代だからこそ主体的に生きよう

会社を辞めることで罪悪感にとらわれたり世間体を気にしたりする必要はありません。もう、そういう時代ではないのです。

むしろ自分の人生を真剣に考えていることの証だと自信を持ってください。イヤイヤでも惰性で現状を維持するほうが変化するよりはるかにラクなのです。ですが、それは自分の人生をあきらめるという怠慢・堕落に過ぎません。

また、どれほど会社に尽くしても、会社はあなたが倒れたときに決してあなたを守ってくれたりはしません。これは過労からメンタルを病み3度の休職を経て私が経験的に学んだことです。

会社や世間があなたの人生を生きているわけではありません。あなたの人生を生きているのは、あなた自身なのです。

頭の中身を紙に書き出して俯瞰する

「辞めたい」と思いつつ、その感情にフタをして毎日通勤するのは苦痛でしかないですよね。思考と行動の不一致・矛盾は大きなストレスを生みます。

仕事を辞めたい理由を思いつく限り紙に書き出してみてください。書くことは思考のあらわれです。浮かんでは消える思考の断片をつかまえて出し尽くしましょう(この作業をプレインダンプと呼ぶこともあります)

それで、「冷静になって思いとどまろう!」というつもりはありません。これは自己分析であり、「真の退職理由」「辞めたあとの方向性」をあぶりだす作業です。

2.選択肢の情報を集める

転職情報を探す

さて、すでにあなたは今の会社を辞めると決めたわけですが「辞めてどうするか」を考えておくことが必要です。

転職するなら同業他社か、そのメリットとデメリットはどうか。もし異業種に転職するとすれば、どんな業種を希望するのか。あるいは性格的に営業が無理だから職種自体を変えたいのか。

それともフリーランス・個人事業主として独立起業なのか。

辞めた後にどんな選択肢があるのか、可能な限り情報を集めましょう。

私は「辞めたい」ということ以外よくわからなかったので、難易度が低そうな順にひと通り経験してみました。

同業他社→異業種→個人事業主→法人設立という順番です。

思えば、ずいぶん遠回りをしたものです。

3.何がやりたいのかを絞り込む

メモ帳

情報収集と並行して、「自分がやりたいこと」を書き出しておくことは大切です。書き出すことがなぜ大切なのか?その理由をお話ししておきます。
いちいち書き出すことをすすめる理由は「思考を前に進めるため」です。

上書き保存される前にダウンロードして保存するイメージ

人間は1日に6万回思考するといわれてます。ほぼ毎秒いろんな考えが「浮かんでは消え、浮かんでは消え」の繰り返しで「上書き式」ですすんでいきます。

脳内では今まで考えたアイデアをまとめて一覧表示できないのです。そして、上書き式なので二度と浮かばないアイデアも出てきます。

そうした「モレ」をなくすことと、思考の全体像を俯瞰するために、思考を切り取り視覚化することを強くすすめているわけです。

とにかく、書きまくる。思いつく限り書き出すことです。ある程度書き出せたら、集めた情報と突き合わせましょう。

こうすると、現実的なものがボンヤリと見えてくるはずです。暫定でいいので、辞めた後のプランを2〜3くらいに絞りましょう。

4.そのために必要なスキルを書き出す

メモを取る男性の腕

次に、上で絞ったプランのためにはどんなスキルが必要になるか。ある程度想像しながら、思いつく限り書き出しておきます。

  • コミュニケーション能力
  • 営業スキル
  • 自己管理能力
  • 情報処理能力
  • 会計処理能力
  • コピーライティング
  • デザインスキル
  • マーケティングスキル
  • 人脈構築

やりたいことにもよりますが、たとえばこういったものです。

5.今の会社で盗めるスキルを探す

上で挙げたスキルのうち、今の会社で身につけられるものはないかどうかを考えてみます。

  • コミュニケーション能力
  • 営業スキル
  • 自己管理能力

営業の仕事をされている人ならこんな感じでしょうか。

6.辞める時期を決める

手帳に書かれたスケジュール

これは4,5で挙げたスキルにより変わってきますね。スキル習得にかかる期間やボーナスの支給時期なども加味して、だいたいの退職時期を先に決めてしまいましょう。

現時点では正確に見積もれなくても暫定で決めましょう。「最悪でも○年○月までに」と期日を決めておくことは大切です。

期限(終わり)が決まっていることなら人間なんとか頑張れるものです。

7.今の会社でスキルを盗みまくる

メモを取る男性

ここまでのことで、次のことが決まっているはずです。

  • 今の会社を辞めるということ
  • 辞めた後はどうするのかという方向性
  • そのために必要なスキル
  • 今の会社で盗めるスキル
  • 今の会社を辞める時期

ここまでくると、やるべきことはとてもシンプルです。

一刻も早く辞めるためにスキルを磨きまくる

目的意識を持って他人の仕事術を盗みまくる

これに尽きるからです。

逆説的ですが、「何のために働くのか」という目的を見失っていた人もこう考えることで、今の仕事をする意味が見えてくるでしょう。

さいごに

満員電車

「辞めようかどうしようか…」と迷ってるうちに、1年2年なんてあっという間に過ぎていきます。

今の仕事にフルコミットするでもなく、かといって辞めるでもない。そういう期間が一番もったいないので、ひとまず「◯年以内に辞める」と決めることをおすすめします。

実際に辞めるかどうかは◯年後までの状況で判断すればいいのですから。

私はサラリーマンだった頃、営業職を3年以内に辞めるつもりで結局7年かかりました。

今の会社は目的地への「通過点」と考えるのがおすすめです。

独立してしみじみわかったのですが、お金をもらいながら学べるのは、会社員だけの特権です

そして、スキルを盗めるだけ盗んだら、めでたく会社を辞めてステップアップしましょう!