職場の上司が世話好きで、頼みもしないのに「お見合い」を勧めてくれました。
でも、今はまだ結婚する気なんてないし、その上司と仲人としてお付き合いするのもご遠慮申し上げたい。
そんな時、上司の気分を害さないスマートな断り方ってあるかしら?
お見合いの4ステージごとの断り方の文例とタイミング
- 釣書(身上書)を受け取らない断り方
- 釣書(身上書)を受け取ったあとの断り方
- 1回お見合いをしたあとの断り方
- 何度かデートをしたあとの断り方
釣書:
お見合いする本人のプロフィールを記したもの。内容は氏名・生年月日・本籍・現住所・学歴・職歴・身長・体重・趣味・特技・資格、家族の氏名・生年月日・職業・学歴・両親の出身地など。家族書と共に取り交わしますが、近年では釣書の中に含まれる場合が多いようです。元々は関西で使われている言葉で、関東では身上書といいます。近年は関東でも釣書と呼ばれています。(出典:コトバンク)
お見合いを、どの時点で断るかによって断り方が異なります。できるだけ早い段階で断るほうが上司に失礼がなくて無難です。では、順番に見ていきましょう。
1.釣書(身上書)を受け取らない断り方
そもそもあなたに結婚の意志がないのなら、相手の写真もプロフィールも受け取るべきではありません。釣書を受け取るという事は、「お見合いをする気がある」という意思表示になってしまいます。
「申し訳ございませんが、まだ結婚は考えておりませんので、書類も受け取ることはできません」と、その場できっぱり断ってください。
そして、「私の結婚について気にかけて頂いて、本当にありがとうございます」と、上司への感謝の気持ちを申し添えましょう。これが、ポイントです。
「仕事が一段落してから」とか「〇〇歳になったら考えます」という断り方は、後々何度もお見合いを勧められる可能性が高いので、注意が必要です。
2.釣書(身上書)を受け取ったあとの断り方
どうしても断り切れずに書類を受け取ってしまったら、早めにお見合いの断りを入れます。しかし、これに限っては、早ければ早いほど良い訳ではありません。
受け取った当日や翌日にさっそく断ってしまうのは失礼に当たります。
「その気がないのに受け取ったのか」と、憤慨される可能性もあります。少なくとも1日は考える時間を設けてください。
そのうえで「頂いた資料を拝見しましたが、どうしてもお会いする気持ちになれませんでした。まだ結婚も考えておりません。
せっかくご紹介して頂いたのに申し訳ありませんが、お断りさせていただきます」
または、「よく考えてみたのですが、私にはもったいないお相手です。申し訳ございませんが、お断りさせていただきます」と、お見合いには応じられないことをはっきり上司に伝えましょう。
また、釣書(身上書)に断る理由になることが書かれていたら、その点を伝えましょう。たとえば、「スポーツなどの趣味が合わない」「親と同居は無理だと思う」など、なにかしら理由をこじつけてもかまいません。
遅くとも1週間以内には断りを入れて、頂いた書類や写真などはすべてお返しします。
3.1回お見合いをしたあとの断り方
釣書を見て、会ってみてもいいかなと思い一度お見合いしてみたけれど、お付き合いには発展しない場合があります。
そういう場合は、会った2~3日後に、まず上司へ断りを入れましょう。相手へ直接断りを入れずに、上司から伝えてもらいます。
その際の文例をいくつかご紹介しておきましょう。
A.「せっかくご紹介いただいたのですが、フィーリングが合わないようなので、申し訳ございませんが、お断りさせていただきます」
B.「やさしい方ですが、とてもアクティブで、私が足手まといになりそうなので、申し訳ございませんが、お断りさせていただきます」
C.「とても素敵な方ですが、私にはもったいない方なので、申し訳ございませんがお断りさせていただきます」
D.「お会いしてみて、別れた彼氏を思い出しました。まだ、忘れられないことに気づきました。このような状態でお付き合いはできません。申し訳ございませんが、お断りさせていただきます」
E.「お会いしてみましたが、会話もあまり弾みませんでした。フィーリングが合わないようなので、申し訳ございませんが、お断りさせていただきます」
F.「ご立派過ぎる方なので、私とは釣り合わないように思います。申し訳ございませんが、お断りさせていただきます」
G.「お話させていただきましたが、おたがいの価値観が違うように感じました。申し訳ございせんが、お断りさせていただきます」
4.何度かデートをしたあとの断り方
何度かデートをしたあとで、やっぱり結婚は考えられなかった場合は、徹底的に自分の非をアピールして断ります。
「ダメだな」「もうムリ」と思った時点で、早めに伝えるようにしましょう。内容は、上記のお見合いの後の断り方と同じです。まず先に上司に伝えます。それから相手の方へ伝えます。
H.「○○さんと過ごした貴重な時間は、私にとってたくさんの学びがありました。とても感謝しております」
I.「申し訳ございませんが、おたがいにご縁がなかったという事でご理解いただけると幸いです」
J.「○○さんに素敵な出会いがありますように。心から願っております」
自分の至らなさを理由にして、相手への思いやりの言葉を添えます。
上司が勧めるお見合いの断り方で大切な5つのマナー
- 早めに断りを入れる
- 相手に対して失礼のない表現や言葉を使う
- 先に上司に伝える
- 自分の意志をはっきりと伝える
- 電話か直接会って断る
断り方のマナーで大切なことは、職場での上司との関係が気まずくならないように配慮することです。相手を傷つけない思いやりのある断り方で、仲介者である上司の顔を立てることに尽きます。
1.早めに断りを入れる
「早め」といっても、限度があります。上司に「よく考えた結果」だということをアピールする必要があります。そのためには、2~3日中に伝えるのがベターです。
逆に、仕事が忙しいなど理由があったとしても、1週間以内には返事をしましょう。
2.相手に対して失礼のない表現や言葉を使う
どの場合も、悪者は自分です。けっして相手を批判するような理由を言ってはなりません。「自分の至らなさで相手に迷惑をかけないように身を引く」というスタンスの断り方を貫いてください。
3.先に上司に伝える
断る際は、必ず上司に先に伝えます。書類を見て断る場合や、一度お見合いをしてから断る場合は、上司に伝えるだけで十分です。何度か会って多少なりともお付き合いをした後に断る場合は、まず上司に伝えて、それから相手へ伝えるようにしましょう。
4.意志をはっきりと伝える
曖昧にして希望を持たせてしまうと、「意に沿わない結婚」という悲劇が待っています。そうならないように、「断る」という意志をきちんと上司に伝えましょう。
5.電話か直接会って伝える
基本は、「会って伝える」または「電話」です。上司とは、職場で顔を合わせるので、わざわざ手紙で伝えるのも角が立ちます。まして、メールで済ませるのは論外です。
メールや手紙は絶対にダメな断り方なの?
基本的なマナーは、電話か直接会って伝えることです。しかし、相手の方とお会いする段階で、メールなどが始まるのはごく普通のこと。
何度かメールのやり取りをして、ある程度親しくなってからなら、失礼に当たらない場合もあります。
けれど、「メールで済ませてしまうのはあまりにも簡単すぎる」と考えた場合には、手紙の方が適している場合もあるでしょう。
どちらを選択しても、文面の注意事項は断り方の言葉と同じです。お見合いを勧めてくれた上司への感謝と、相手への敬意を込めて断ることが大切です。
まとめ
「良いご縁があれば結婚はしてみたい」。男女問わず、そう思うのは自然なことですね。
結婚相手との出会いは、偶然知り合う、職場や趣味の活動で知り合う、合コンで知り合う、紹介所で知り合う、お見合いで知り合う、など実に様々です。
その中で一番厄介なのが「上司から勧められたお見合い」ではないでしょうか。断り方によっては気まずくなり、モラハラや配置転換などされてしまっては大変なことになります。
しかし、お見合いそのものは、ひとつの出会いのチャンスですから、前向きに受け止めることは何も問題がありません。
ただ、断ることで職場でのあなたの立場が悪くならないよう、上司の機嫌を損ねないように上手に断りましょう。そこで大切なのは、誠意を持ってあなたの意志をしっかりと伝えることです。
上司のお見合いでなくても、お相手と出会う方法はこんなにもあるようですよ。
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あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。