KYSと書いて「空気読み過ぎ」という意味だそうです。この「空気を読む」「察する」というのは日本人に強く根づいている文化の一つでしょう。
しかし、時にそうした美徳が、あなたをムダに苦しめることにもなりかねません。
あなたは主張すべき場面で自分の意見を言えていますか?相手のことをまるで考えない言動はもちろん困りますが、相手の顔色を必要以上にうかがい過ぎるのもまた困りものです。
気配りができて敏感に場の空気が読め過ぎるくらいの人は一見すると円滑な人間関係が築けているように思えますが、場の空気が読めない人とはまた別のストレスがあるものです。
あなたは空気を読み過ぎてストレスをためてはいませんか?
コミュニケーションが人間関係の基本
職場でも家庭でもコミュニケーションは人間関係の基本です。「いや、信頼関係だろう!」という声も聞こえてきそうですが、その信頼関係を築くのにもやはりコミュニケーションありきなのです。
人間関係づくりの基本の「キ」となるコミュニケーションですが自分と相手はそれぞれ別の背景・個性を持った人格であるためここがなかなか難しい部分であります。
人々の抱えるストレスは、ほぼこの領域に集中しているようです。逆にいえば、コミュニケーションさえ上手くいけば、人間関係のストレスの大半は消滅することになります。
人間関係の築き方のコツはこちらの記事をお読みください。
「【ブクマ推奨】コミュニケーション能力向上のコツ5選+α!」
その対人恐怖も思い込みじゃないか?
「自分の意見を他人に伝えることが苦手なので、いつも他人の意見に合わせてしまうことがストレスです」とか、「私、対人恐怖症じゃないかと思うんです」という相談を受けることが度々あります。
こういう話を聞くと、いつも僕は「早合点して結論を焦っているなぁ」と感じます。そもそも、こんなふうに自分の悩みをキチンと相談できる時点で「自分の意見を他人に伝えること」は普通にできている訳です。
だから少なくとも「自分の意見を伝えるのが苦手」という苦手意識は本人の思い込みでしかないと思うのです。
- 自分の意見を伝えることが苦手…事象A
- 他人の意見に合わせるしかない…事象B
この2つのことを分けて考えないといけません。Aという事象が必ずしもBを意味するとは限らないからです。
これはいうなれば、「ゴルフができないから自分は出世ができない」といっているのと変わらないレベルです。
- ゴルフができないこと…事象A
- 出世できないこと…事象B
この2つの事象には何の関連性もありませんよね。ましてや「A=B」ではあり得ない。
今回の場合では案の定、次のようになりました。
- 「自分の意見を伝えること」→出来る
- 「他人の意に沿わないことをいう」→苦手
このように切り分けることで、改善すべき箇所が分かります。今回の場合は「意に沿わないことをいえない」という点です。これを改善して、上手く伝える方法を身につければ良いのです。
遠慮しすぎる必要はない
ここまでくれば、ブレークスルーポイントまでもう少しです。ではなぜ、他人の意に沿わないことをいえないのでしょうか?自分の意見を主張することにはどんなリスクがありますか?
- 相手の気分を害して嫌われるかもしれない
- 相手の気持ちを害すると申し訳ないから
- 余計なゴタゴタを起こすと面倒になるから
- 今後の付き合いが気まずくなるから
どれも致命傷になるほどのことではないですよね。そもそも意見を交わせない相手とは、今後付き合うだけお互い時間のムダだともいえます。
僕たちはそれぞれ個別の価値観を持ち、思考しています。そして他人の都合だけで生きている訳ではありません。立場の上下によって発言力は影響を受けるものだとしても、言うべきことはいえばいいはずです。
そこにこそ、あなたが議論や交渉・相談に加わる意義がある。
その意見が通るかどうかはまた別の話であって、自分の思考を言葉として発信しなければ、相手もあなたと議論する意味が見いだせないでしょう。
自分の意見があるのに言えないから、ストレスを感じている。自分の意見がないのであれば、そもそもストレスを感じない。そうだと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「自分の意見を言えずに悩んでいる」ということは、言い換えれば「自分の意見がある」ということなのですから。あなたはもっと自信を持ってください
あとは伝え方を学べばいいだけです。シンプルに、ここが問題の着地点です。
ぜひ今一度、あなたが思い込みに囚われていないかどうかこちらの記事を参考に確認してみることをお勧めします。
参考記事:【要注意】思い込みであなたの思考を縛りつける6つの言葉」
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。