ヨコの人間関係は比較的いい職場でも、上下はあまり風通しが良くないということがあります。
上司のあなたが次の3つのポイントを意識して接するだけで、部下との関係性はこれまで以上にとても好ましいものに変わります。では、いきましょう!
1.たまには部下に教えを請う
自分のほうが立場が上だという自意識があるため、上司が部下にものを尋ねるのは気が引けるものです。
部下が知っていることを自分が知らないと認めるのはメンツがつぶれたり、自尊心が傷つくことになるのでしょうか。
論語にもある教え
論語の一節に「下問を恥じず」というものがあります。
「上司だって分からないことは分からないと、素直な気持ちで部下に聞けばいい。そんなことを気にするのはつまらない自尊心だ」
そのように孔子はいっているのです。
お互いの立場や力関係がどうであれ、人にものを尋ねるにはそれにふさわしいものの言い方・態度というものがあります。
自尊心をくすぐる
上司が下手に出てものを尋ねると、部下は自尊心がくすぐられます。
情報通・知識通と呼ばれる人はたいてい、その知識を披露するのが好きなものです。
喜んで教え、その結果上司から「おかげでよく分かったよ。助かった。ありがとう」なんて感謝されたら気分はかなりいいはずです。
上司からすれば、必要とする情報が得られるうえ、部下の心も引きつけられて一石二鳥の方法です。
2.「信じているよ」という言葉
上司が部下を取り込むために最も効果的なセリフが2つあります。それが「認めている」と「信じている」です。
どちらのフレーズも相手の能力・仕事ぶり・人間性・モラルを含めてのことであり、部下に対して本心からこれらの言葉を使えるようになるのは簡単ではありません。
しかしこの際、本質論は抜きにして上司は部下に対して折りにふれて「君のことを認めているよ」とか「君を信じているよ」と言ってやればいいのです。
どちらのフレーズも言われた本人にしてみれば、最大級の賛辞です。部下はそれに見合う活躍・成長をして、結果的に上司にも大きな見返りがくることになります。まずは、言葉が先でいいのです。
3.「がんばって」ではなく「がんばってるね」
「がんばって」という言葉は、日常のあいさつのように使われることが多くなりました。
この言葉が形骸化した背景には、「がんばれ」と人を叱咤激励しても効果はなく、むしろ逆効果になる場合が多いことが関係しているようです。
有効なのは「よくがんばってるね」とほめることです。相手が実際に頑張っているかどうかは、別にして。
誰だって認められたい
そうすれば、言われた本人は「認められた」という気になり、ますます頑張るでしょう。
あるいは、それまで頑張っていなかった部下は自発的に頑張りはじめるでしょう。以上、ちょっとした3つのコツでした。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。