人を褒めるなら第三者を介して間接的に褒めるべき理由

皆の前で褒める 仕事

出典:http://psychology-japan.com/praise.html

人は褒められると伸びる―。「ピグマリオン効果」と呼ばれるこの現象は科学的にも証明されています。

【「褒められると伸びる」は本当 生理学研、実験で証明 教育・リハビリ現場に応用も】

(2012年11月8日付 日本経済新聞)

褒めるときは、あえて遠回りを

ささやき

人を褒めるときは、その言葉を直接本人に向かって伝えるより第三者を介して伝えるほうが効果的な場合が多いようです。

仕事や学習への意欲を、ほめ言葉や報酬で高めることを心理学用語で「強化」といいます。

意欲に差が出る

その強化の仕方によって、相手の意欲の高まり方も違ってきます。

【強化】
心理学用語において強化とは条件づけの学習の際に、
刺激と反応を結びつける手段または、
それによって結びつきが強まる働きの事である。

出典:Wikipedia

褒める場合も、本人に対して直接声をかけるか間接的に第三者の口から褒め言葉を伝えるかでも効果が違うのです。

直接褒めることの不都合

本人を直接褒める場合、他の人の前で褒めると居合わせた人たちの妬みを買う可能性もあります。

また直接褒めた場合は、褒められた側が謙遜してお世辞や社交辞令のように取られてしまう可能性があります。

あるいは、1対1で改まってほめると、こちらに何か下心や魂胆があると勘ぐられる心配がないとも言えません。

第三者を介して褒めた場合

満面の笑みを浮かべる女性

それに対して、第三者を介して伝わった褒め言葉は本当に褒めてくれている気がします。

その言葉には利害関係が感じられず真実性があるので、素直に聞くことができます。

それが本人にとっては、直接褒められる以上にうれしかったりもします。特に介する人が自分の尊敬する人だと、ほめ言葉の価値もグンと高まります。

間接強化

だから、部下を褒めて今よりもっと伸ばしたいと思ったら、ほかの部下と食堂やトイレで一緒になった時などにポロッと「最近A君はよくがんばってるね。感心だよ」といえばいいのです。

同じように何人かに話せば、きっと本人にも伝わるに違いありません。

誰かが本人に「A君、課長が褒めてたよ。よくがんばってるって」と伝えると、「課長は自分のことを評価してくれているんだ」と素直に信じてますます、やる気を起こすはずです。

こうして課長はA君の心を掴むことにも成功するのです。以上、「間接強化」という人を褒める技術でした。

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。