こちらの記事で営業マンが焦りをみせることは致命的だと書きました。
月初~中旬過ぎまでのんびり構えていた営業職が20日を過ぎた頃に「そろそろヤバいな」といって焦り、月末だけ必死こいて頑張っても成績に結びつきにくいのです。
もちろん月末にも必死にならない営業マンよりは1000倍くらいはマシなのですが…。
月末になるとネットカフェやパチンコ屋に逃げ込んで、上司が退社する夜遅くまで事務所に帰ってこない困った営業マンたちも世の中には掃いて捨てるほどいますから。
営業の理想バランス
営業職の仕事は3つのフレームがバランスよく回っている状態が望ましいといわれます。それはすなわち次の3つのフレームです。
- 種をまくこと(新規開拓)
- 収穫すること(商談・契約)
- 手入れすること(顧客フォロー)
このうち「種を撒くこと」と「収穫すること」が実際の数字に直結する部分になります。それぞれは「将来のための仕事」と「目先の仕事」と言い換えることもできます。
目先の仕事をこなさなければ、今月の実績が上がらず、将来の仕事をこなさなければ、いずれジリ貧になる。先々安定的に売っていくためには、どちらも大事な仕事です。
収穫するものがないときは?
もし、あなたがこれまでに種を撒いていなければ月末になっても収穫すべき作物はありません。
他の営業マンが畑を掘り返して収穫しているからと焦って自分もスコップを手にして掘ってみたところでそれは意味のない「パフォーマンス」ですよね?
自分が種を撒いてもいないのに、当てずっぽうであちこち掘り返してみても畑が荒れるだけでしょう。何も出てこないことは自分が一番分かっているはずです。
そういうときには「そういうときの過ごし方」があります。すなわち、来月・再来月のために種を撒くことです。
営業職の負のループを断つ
営業の仕事は単月で完結するわけじゃないのです。来月も再来月もやはり目標を達成し続けないといけない。
それならば、月末になって今月の目先の数字合わせに躍起になるよりは、長期的な視点で来月以降を見据えるのも建設的な考え方ではないでしょうか。
単月で営業目標を落とすのもキツいとは思いますが、ズルズルと2か月、3か月と落とし続けることよりは自分にも会社にとってもマシなのではないでしょうか?
ここでしっかり種を撒いておかないと来月も再来月も、今月と同じように月末になって焦りまくることになるのです。
負のスパイラルに突入してしまう前にどこかでこの流れを断ち切らなくてはいけません。そのためには、どうしても一度「崩し」が必要です。
もし来月契約の予定だったお客さんを先食いしてしまい、来月分のネタが何もないのなら尚更です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
まず「今月契約の取れるネタはない」という現状がある。ということは「商談にあてる時間がまるまるフリーになる」ということは「来月のために種を撒く時間がある」―ということがわかります。
「来月分の仕事だ」と思えばずいぶん気が楽になるはずです。そして、その余裕はお客さんにも伝わって良い結果につながる可能性が高いでしょう。
今月の「悪あがき」ととらえるか、来月への「フライングスタート」ととらえるか。
どちらにとらえても、同じ稼働日数です。今月の未達成と引き換えに来月からの復活を狙う。結果的にそのほうが得るものが大きいはずです。
シャンクスが片腕と引き換えにルフィの命を守ったように。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。