何かを選択することや決断することには少なからずストレスが伴います。だから人は「どっちでもいいよ」「何でもいいよ」と他人に決めてもらいたがるのかもしれません。
実はこんなときこそ人間関係の主導権を掌握する好機だと
「あなたなしではいられない!相手を依存させるカンタンな方法」 という記事の中で書きました。
まだの方は是非ご一読ください。ただし、この手法は悪用しないようにお願いします。地味に効果があって本当に使えてしまうので。
決断と単なる意思決定は違う
前述のとおり、決断することはストレスを伴います。
ここでいう決断とは、たとえば新車を買い替えるときにA社とB社とC社で見積りを取って、3社の中で一番好条件を出してきたB社で購入するといったようないわゆる「意思決定」とは次元が違います。
何の次元かというと、それは「覚悟」の次元です。決断の裏には自分の「決意」が宿り、その決断の結果がどんなものになろうと「責任」を持つということです。
したがって、決断を人任せにはできないということです。もし「人任せにする」と決断するのなら、人任せにしたその結果にはやはり責任を持たなければいけません。
だったら、自分で決断したほうが納得できますよね?自分の船を漕ぐのは他人ではなく自分であるべきです。他人に依存し切って相手都合で舵を切られてはいけません。
決断が早いことのメリット
「決断したら再考はしない。選んだ一つを全力で正解にすればいい」
という記事の中で即断即決にはある程度の経験と訓練が必要だと書きました。以下に、その訓練の方法と即断即決することのメリットを述べてみます。
即断即決の訓練
- 即断して即着手、とにかくやってみる
- やってみたことの結果を検証する
- 間違っていると判断したら
- 軌道修正する
シンプルにこのフレームを回し続けることの積み重ねにより、次第に即断即決でも適切な意思決定が可能になります。
「時間ギリギリまで考えた方が良い案が浮かびそうだ」というのは、実は楽観的な思い違いかもしれません。
将棋の世界においても、「長考がベストの一手を生むとは限らない」とプロ棋士は口を揃えます。
即断即決のメリット
即断即決が習慣化するまでは訓練が必要かもしれませんが、とても大きなメリットがあります。
それは「軌道修正が可能」だということです。優秀な経営者は皆驚くほど決断が早いそうです。かなり難しい重大な案件であっても本当に数分とか、数秒とかで決断して実行に移すといいます。
A・B・Cの3案のうち、即決でA案を選び失敗したとしても軌道修正して、次はまたすぐB案に取りかかれます。
もしそれも失敗したら、次はまたすぐC案に軌道修正する。こんなことが可能なのは、最初に動き出すまでの意思決定が速いことがアドバンテージとなっているからです。
決断が遅いとどうなるか
逆に、即断即決せずギリギリまで悩んでいたらどうなのか?31日が締切の仕事を10日に引き受けたとしましょう。
仕事を受けると「考える」「悩む」という作業が始まります。方針をあれこれと悩みながら出ない結論を先延ばしするうちに、継続的なストレスが蓄積していきます。そして気づくと、もう28日です。
「あと3日しかない」と焦って結論を出そうとしますがこういうときは気持ちに余裕がなくなり「もう分からない!」「これでいいや!」とその場しのぎの結論になりがちです。
そんな調子で28日になってようやく決断し、仮にその方針が間違いだったとしても今さらもう手の打ちようがありません。
相手のあることであれば先方にも迷惑をかけてしまいます。このように決断が遅いことはマイナスだらけなのです。
ずっと悩み続けることが仕事をしていることではありません。意識的に、即断即決の習慣をつけましょう。きっとあなた自身のストレスも減らすことができますよ。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。