「大会本番なのに会場の雰囲気にのまれそうだ」「役員達の前でのプレゼンが今回もまた失敗しそう」「失敗が許されない大事な商談の重圧で潰されそう」。
「リラックスしなければ」と思えば思うほど緊張する。誰しもそういう経験があるのではないでしょうか。
「落ち着け」「大丈夫」「オレならできる」。こうしたアファメーション(肯定的自己暗示)が効かないときの切り札を、この記事であなたに伝授したいと思います。
緊張するのは意識の対象が間違っているから
自分が緊張していることに気づき「リラックスしないと」と思えば思うほどリラックスできなくなるのは何故か。
それは「リラックスすること」に意識を集中しているのが一番の原因なのです。
リラックスだけに限らず、ものごとは意識すればするほど自然に行うことが難しくなるものです。
たとえば、普段は意識しない「呼吸」に意識を集中した途端「吸って吐く」という当たり前の動作が何だかぎこちなくなりませんか?
「息を吸ったら次は吐かないとな」「さっき吐いたから次は吸わないと」「いや、さっきは吸ったんだったっけ?」。
呼吸するのにいちいちそんなことを考えていないはずです。また、「どの足から出してどの順番で足を動かすんだっけ」とそんなことを意識したら、ムカデは歩けなくなるでしょう。
リラックスしようとするときに意識を向けるべきは、「リラックス」それ自体ではないのです。
では、緊張時はどこに意識を向けるべきなのかというと正解は「リラックスボタンを押すこと」です。緊張したら「ボタンを押す」という行動に意識を向けます。
このボタンはもちろん事前に作っておく必要があるのですが、今回は手間もかからず、即効性のあるリラックスボタンを1つご紹介します。
緊張するとパフォーマンスが下がる
緊張は心の動きですが、その結果は体の症状に現れます。発汗・震え・赤面などがそれにあたります。人間の筋肉は気合いを入れるほど、緊張して固くなります。
俗にいう「肩に力が入り過ぎている状態」がこれです。
その結果、「やるぞやるぞ!!」と力が入っているほどパフォーマンスは下がるというジレンマに陥ります。「やるぞ」という気持ちは軽く固く頭の片隅に置いておく。
頭の中が「やるぞ!!」で一杯になると、大抵やれません。
「集中すること」に集中していると、肝心のやるべきことには集中できないのです。
経験があるかもしれませんが、それと同じことです。「やるぞ!!」ではなく、具体的なToDoに意識を向ける必要があります。
リラックスすると実力どおりの力が出せる
緊張とは逆に、リラックスした状態では筋肉は緩みます。そして、緩んだしなやかな筋肉は高い能力を発揮します。
大きな試合でも普段通りの競技パフォーマンスが発揮できる選手はこのコントロール技術に長けているのでしょう。
自分の本来の実力が本番で出せないのは一番悔しいことです。
緊張で血流が悪化し機能しなくなる3ヵ所
人間の体には緊張した途端に、毛細血管が収縮して血流が悪くなる部分が3つあるといいます。それは「脳」「臓器」「筋肉」の3つです。
だから緊張すると、頭の中が真っ白になって話す内容を忘れしまったりします。思考が停止してしまい、良いアイデアも出てきません。
また、緊張するとお腹の調子を壊すこともあります。体の動作にもしなやかさがなくなります。
緊張状態解除の具体策はこれ
緊張しなくなる訓練には時間がかかると思うので、代替策として、緊張したら「解除するボタン」を持つことです。
具体的には、「これみたらオレ、絶対笑ってしまうわ!!」まずは、そんな画像をネットで探してきてください。面白画像でも変顔写真でも漫画のシーンでもOKです。
次にスマホの壁紙をその100%笑える「鉄板の画像」に変えてください。そして「緊張してきたな」と感じたら、時間を確認するフリをしてその画像をみるのです。
緊張解除に必要な儀式はこれだけです。
このときにガチで吹いてしまっても責任は持てませんが、僕はこの儀式をしてもなお、緊張が軽減しなかったという経験は今のところありません。
注意点はいくつかの画像をローテーションさせること。いつも同じ画像だと刺激に馴れてしまうからです。
あなたも是非、今日から試してみてください。
使う度に強化される、より高度なリラックスボタンの作り方についてはこちらの記事をお読みください。
「必要な時に必要な感情を引き出せる『アンカリング』のやり方」
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。