イニシアチブという言葉は「主導権」と訳されます。しかし、これはなにも特別な概念ではありません。
契約・交渉事であれ、会議であれ、会話であれ何であれ、2者以上の関係ではイニシアチブは常に存在します。
たとえば数人でランチに行ったときに、会話の中心にいる人や話題を提供して場を引っ張るような人がその集団においてイニシアチブをとっている人です。
この「イニシアチブをとる」という行為はいろんな場面で有利に働くのです。
状況を自分にとって有利に進めていくために、この記事ではイニシアチブのとり方をお伝えしていきます。
1.ビジネスシーンにおけるイニシアチブ
仕事、こと交渉ごとに関してはこれは重要になります。ビジネスの商談はこちらと先方との駆け引きですから、イニシアチブをとることは非常に重要な意味を持ちます。
もしも相手にとられてしまったら、相手にとって都合の良い不利な条件で取引をせざるを得なくなります。
反対にイニシアチブをとれれば、プラン・価格・納期などの条件もこちらの都合の良いように進めることができるのです。
2.恋愛におけるイニシアチブ
恋愛でのイニシアチブとは「どちらのほうが惚れているか」と言い換えることができます。この場合、2人の関係のイニシアチブをとれるのはもちろんいつでも別れを切り出せる側です。
人は一緒にいて「楽しい」「ときめく」「安心できる」と感じる相手を失いたくはないものです。
自分にイニシアチブがあれば、多少のワガママくらいなら相手のほうが合わせてくれるでしょう。
この状況で、自分のほうから別れ話を切り出すと相手は「悪いところは直すから考え直してお願い!!」とか「絶対にいや!あの子とは縁を切るから」となるはずです。
3.イニシアチブをとる下準備
相手との関係の中で自分がイニシアチブをとるためには多少の準備が必要です。その準備とは、シンプルに「相手の役に立つ」ということ。
心理学には「返報性の法則」という概念がありますが、これを簡単にいうと、「借りを返さなければ落ち着かない」という心理状態です。
大切なことなので繰り返しますが、イニシアチブをとるには「まず先に相手側にとことんメリットを与える」ことです。
残念ながら多くの人は、まず自分が利益を得ようとします。だから相手はそんな人との関係性にメリットを感じられずに離れていくことになるのです。
そうではなくて、与えることで自分と相手との関係において相手のほうが自分よりも得られるメリットが大きくなれば、相手は自分から離れられなくなります。
その関係を打ち切ることで、相手のほうが損失やダメージが大きくなるので関係をやめられなくなるのです。
もちろん、ビジネスでも恋愛でも人間関係でも同じことです。計算高くて結構。まずとことん与えてみてはどうでしょうか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
よく“Give&Take”といわれるようにTakeするには先にGiveありきなのです。
でも、実際にはそれでもまだ正確ではありません。“Give&Give&Give&Be given ”これくらいの感覚でいれば、強力無比なイニシアチブがとれます。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。