失敗とは「成功できない方法の発見」で不正解の消去に過ぎない

エジソンの電球 仕事

昔から「ケガは男の勲章」という言葉があるように、失敗も僕たちの勲章なのです。なぜなら、失敗したということは行動した結果だから。

成功の反対は何かという問いに「失敗」と答える人はとても多いです。でも、本当にそうでしょうか?失敗もできない人に成功ができるでしょうか?

1.月並みだけど「失敗は成功の母」

キュートな茶髪女性

母親がいなければ子供は生まれてきません。もし、神様が何かの気まぐれで母親を介さずに突然子供だけを誕生させたとしても、それが男の子だったら次の子を生むことはありません。

そこに再現性はないのです。

同じように、1回の試行回数でいきなり成功できたとしてもそれでは再現性がありません。「上手くいく方法」と「上手くいかない方法」それぞれのデータが何も無いからです。つまり「何故上手くいったのか」の検証ができないのです。

2.成功の反対は失敗ではない

腕組みする少年

成功も失敗も「行動した」という点において同じベクトル上にある、異なる結果というだけのこと。

では、成功の反対は何かというと「何もしないこと」です。何もしないことは失敗よりはマシだと思っていましたか?たしかに、何もしない人は失敗しません。

その代わり、何もしない人は成功もしません。でも、何もしない人は後悔をするでしょう。

ズッコケて痛いのは生きているから。転んだのは歩いたから。イスから立ち上がらず転ばなかったことは成功ではありません。

2-1.失敗を失敗と思わないエジソン先生

「失敗することは恥ずかしいこと」という刷り込みのせいで多くの人が挑戦する機会を見逃している気がします。

かつて発明王トーマス・エジソンも言っていたように、失敗はあくまでも「上手くいかない方法の発見」であり、本来は否定的なものではないのです。

参考記事:「ストレスは減らせる!意味付けは変えられるのだと知るだけで」

「失敗から学ぶ」という言葉がありますが、これの意味するところは、まさに前述のエジソンの言葉どおりだと思います。

失敗という体験は、多くの登山ルートの中から頂上に続かないルートを消去していく作業なのです。

3.意図しない発見もあり得る

また「ケガの功名」という言葉もあるように失敗は時に、思わぬ副産物を恵んでくれることもあります。

いくつかその例を挙げてみましょう。失敗することも悪くないと思えるかもしれません。

ポストイット

ポストイット

付箋のポストイットは3Mの研究員が強力な接着剤を開発中に「よくつくけれど簡単にはがれてしまう失敗作」を作ったことから偶然開発された商品です。

バイアグラ

ファイザーは狭心症の薬を研究開発していたが、効果が出ず失敗。ところが、その失敗作の薬の副作用として勃起効果を発見します。それを逆手に取ってに商品化のが、ED治療薬「バイアグラ」です。

シャンパン(ドンペリ)

ドンペリ

フランスの修道士が発酵中のワインを瓶詰めして放置していたところ、炭酸ガスで泡だらけの大失敗に。

しかし、思いがけずこの新しいワインが英・仏の王室の貴族たちの間で大ヒットとなりました。

その修道士の名は、ドン・ピエール・ペリニヨン。これが、泡の立つワイン「シャンパン」の誕生秘話です。

使い捨てカイロ

お菓子を酸化から防ぐ脱酸素剤の開発中、用意されたのは鉄。酸化させて酸素を消費する脱酸素剤の効率を上げるために作った試作品が、予想に反して熱をもってしまいあえなく失敗。

その「鉄はサビるときに酸化熱を発する」という偶然の発見が お菓子メーカーのロッテが「使い捨てカイロ」を生んだ経緯です。

失敗学会

製品ではありませんが、元東京大学教授の畑村洋太郎氏は「失敗学会」なるものを設立しました。失敗した時の教訓を広く共有して役立てようという趣旨です。

「未知に挑戦して犯した失敗を袋叩きにせず、積極的活用すべき」といういう考え方には大いに賛成できます。

転ぶ度に上手くなっている!

草むらの自転車

短期的には何度も何度も転んで痛かったかもしれませんが、長期的な視点に立てば、そのおかげで自転車に乗れるようになったはずですね、あなたもきっと。

メジャーリーガーのイチロー選手もこういっています。

努力せずに何かができるようになる人のことを 天才というのなら、僕はそうじゃない。 努力した結果、何かができるようになる人のことを 天才というのなら、僕はそうだと思う。

努力とは「失敗」と「試行錯誤」と「継続」を意味します。さあ、あなたはその失敗から何を学べましたか?

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。