あなたは自分のことをストレスに弱い人間だと思い込んではいませんか?同時に同じ体験をしても、それをストレスと感じるかどうかには個人差があります。
だから、他人が何とも思わないことに対してあなたがストレスを感じていたとしても、それだけでは必ずしも「ストレスに弱い人間」だということにはなりません。
思い込みによる「メンタル下方修正」に陥らないためにもこの記事をザッと読んでみてください。
何にストレスを感じるかは人による
会社で新入社員のフォローアップの一環としてA君とB君の2人と面談した時のことです。2人は同い年の同期入社で、たまたま2人とも中・高バスケ部という似通ったタイプでした。この2人なら価値観もほぼ同じだと思ったのですが…。
同じ上司なのに印象が違う
A君は職場の支店長に好感を抱いていました。支店長は気さくによくしゃべる人で親近感が湧き、何でも相談しやすい雰囲気があるからだそうです。
一方、B君はその支店長との人間関係に悩んでいました。仕事に直接関係のないプライベートな話題にまで立ち入ってくるのがストレスなのだといいます。
「休みの日には何をしてるんだ?」
「彼女とはどこで知り合ったんだ?」
「年末の連休はどこに行ってたんだ?」
このように、同じ支店長をもつ2人ですがその存在がストレスになる人とならない人がいます。しかし、支店長に対してストレスを感じないA君には別のストレスがありました。
同じオフィスなのに居心地が違う
2人が働くオフィスは市街地中心部ビルの1階にあり、通りに面したオフィスの壁は二面が総ガラス張りでした。そのため、往来する人たちからはオフィスの中が丸見えです。
A君は外からの視線が気になり、仕事に集中できません。デスクで電話をかけながら外に目をやると通行人と目が合う。お昼休みに自分のデスクで弁当を食べるのも気が引ける。
あくび一つするにも外を気にしてしまう。常に監視されているようで落ち着かないといいます。
しかしB君はガラス張りの明るい空間が気に入っていて、外から「見られている」という意識もほどよい緊張感となり変にダラけることなく業務に集中できるといいます。
このように、同じ職場環境で働く2人ですが、それがストレスになる人とならない人がいます。
目の前の出来事そのものはニュートラル
よくしゃべる支店長も、二面総ガラス張りのオフィスもそのこと自体には良いも悪いもありません。本来は「中立」の事象であるはずです。
それに対して「好き」や「嫌い」といった意味付けをしているのは個人の思考様式です。あなたにストレスを引き起こす原因となるものは必ずしもすべての人に共通とは限らないのです。その出来事に対する意味付けは個人次第なのです。
もちろん、身近な人の死・大きな病気・災害・盗難など誰にとっても共通のストレス源はあります。しかし、日常生活で受けるストレスに限っていえば、やはりすべての人に共通しているとは限らないのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?何にストレスを感じるのかには個人差があるということ、お分かりいただけたでしょうか。
他人がまるでストレスを感じないことに対して自分はストレスを感じる。ただそれだけで「自分はストレスに弱い人間なのだ」などと思い悩む必要はありません。
他人はあなたがストレスを感じていないことに対してストレスを感じているかもしれないのですから。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。