「どんな人生にしたいか?」と聞かれたら私は「後悔の少ない人生」と答えます。
できることなら、私もラオウのように「我が生涯に一片の悔い無し!」と言って死にたい。
しかし残念ながら、人生は後悔の連続です。
いえ、私に限らず、人間は何かを選択した場合必ず後悔するようにできているようです。
選択に後悔はつきもの
たとえば、あなたがAかBかの二択で迷ってAを選んだとします。
すると「Aを手に入れる」と同時に「Bを失う」ことになります。人間は得た喜びと失った悲しみを比較した場合、失った悲しみにより強く反応する生き物だそうです。
結局、どちらを選んでも失ったほうが気になる。
だから人間は必ず後悔するのです。これはどうしようもない本能らしいのです。
それなら、最初から何も選ばなければ後悔しないのでは?
・・・しかし「何も選ばない」という選択をしても、やはり「何かを選べばよかった」という後悔をするのです。
後悔のコントロール方法
では、選択についてまわる「後悔」をどうコントロールすれば良いのでしょうか?
以下に2つの方法を紹介します。
1.選択に「明確な基準・ルール」をもつ
選択の基準とは、たとえば次のようなものです。
- 自分の直感で決める
- 第一印象で決める
- 一人で3日間考えてから決める
- メリットとデメリットの数で決める
- 周囲の人に相談して多数決で決める
そうすれば、あとになって後悔しそうになっても、「あの時はこれがベストの選択だと判断したのだ」と再確認できます。
2.「後悔の本質」を知る
後悔の正体は、突き詰めれば「損失」に対する不安です。今とは別の選択肢を失ったことに対する不安です。
しかし、すべての道を選ぶ時間は人生にはありません。何かを選ぶということは、同時に何かを捨てることなのです。
人間は必ず、結論を出したあとも「これでよかったのか?」と考えてしまうものです。でも、それで良かったのです。
「隣の芝生は青い」という言葉があります。何でも他人のものはよく見えるものだ、という意味です。
ですが、自分の芝も隣からは青く見えているのです。
つまり、後悔の本質は比べようのない幻想です。今抱えている後悔を引きずるかどうかは自分次第です。
「後悔するかどうか」さえも自分で選べるのです。
後悔し続けることのデメリット
一瞬は後悔しても、その場で断ち切り次へ進む人もいます。逆に、後悔を何週間もときには何年も引きずる人もいます。
しかし後悔ばかりしていると、目の前の現実が見えなくなります。
後悔の最中にあるとき、自分の意識は「過去」に向けられています。
すると「現在」の意識はカラッポの状態になってしまいます。
そうなると、今ここに存在しているのは自分の抜け殻。現在を生きてるはずの自分の「カラの入れ物」だけになります。
あなたが後悔している間、人生が止まっている訳ではありません。動画のように再生を一時停止するボタンはないのです。過去にとらわれ過ぎていると、「今目の前にあるチャンス」を見逃してしまいます。
また、目の前のことに対して正しい判断ができなくなります。
その結果、「後悔する過去」が雪ダルマ式に増えていくことになりかねません。毎日は選択の連続なのですから。
人生も前方に注意!!
人生も車の運転と似ています。バックミラーで後ろばかり気にしていると信号待ちで止まっている前の車に突っ込むことがあります。
あなたにとって本当に大切な「今」と「これから」に意識を向けるべきです。
仮に、この先あなたが激しく後悔するようなことがあっても最後に「これでよかった」と思えれば、それは“間違い”ではありません。
あなたの選択に“間違い”は一つも存在しないのです。
後悔と反省を混同しない
後悔は「人生のムダ遣い」だと断言できます。そこから得るものは何一つありません。
私が大切にしている考え方の一つに「反省はするが後悔はしない」というものがあります。
「反省」と「後悔」は違います。
反省とは、次へつながる学びや教訓をその体験の中から切り出す作業です。
端的に言えば、反省する時間は“投資”で、後悔する時間は“浪費”だといえるでしょう。
このように、まずは「反省」と「後悔」を切り分けてみると良いかもしれません。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願っています。