自己嫌悪も後悔も、僕たちの行動にブレーキをかけ人生の質を下げる大きな要因です。生きていれば一時的にこういった感情を抱くことはあります。
しかし、長く持ち続けることは避けたいものです。
後悔も自己嫌悪も瞬間的な感情
あなたはお金を払ってマズい飯を食ったことはありますか?そのときは「失敗した~」とイラッとしてもその嫌な気分を長く引きずることって、あまりないんじゃないでしょうか?
間違ってもそのことで午後の仕事に差し支えるくらい気分が悪くなったりはしないはずです。
自己嫌悪も後悔もこれと同じ「一過性の感情」なのです。本来、いつまでもずっと抱え込む感情ではありません。いや、むしろ「感情」というより「反応」といってもいい。
今回は、自己嫌悪と後悔を生み出す原因となることが多い「先延ばし」との関係でその対処法を書いていきます。
先延ばしが自己嫌悪を生むことは多い
「絶対これやらなきゃ!!」と思っていた仕事がその日はできなくて、それから何となくバタバタしているうちにあっという間に10日後になることはよくあります。
10日後に、その仕事を先延ばししていたことに気がついて「ヤバい!どうして今まで放っておいたんだ?!」と後悔して自分を責めます。
「うわうわうわ~!何で今まで放っておいたんだ?!」。自分を責めて、後悔して、また自分を責めて…。そして考えることが嫌になって、やる気が失せてまた放置。30日後に、またそのことに気づいて「マジでヤバイ!!」と焦るでしょう。
「ああ、もう手遅れで今さらやっても意味ないよ!!」「あぁ~せめて20日前に気づいたときにやっていたらなぁ」そして、前回よりも深く後悔して自分を責めることでしょう。
「やろう!!」と決めた日から時間が経過している分だけ自責の念は強くなります。しかし、あまりにも強い自責の念は「自己無価値観」を生じさせます。
そして行動のモチベーションを根こそぎ奪い去ります。もちろん、そのまま「やるべき仕事」は放置され続けます。
そして2ヵ月後、そのことに気づいて「またかよ…」と思うのでしょう。もはやあきらめにも似た気分で「また放ったらかしにしてるよ」と後悔し、いつになってもできない自分を責めるのです。
まるで岩にベタッと張り付いたカキのようにその場所に固着してるその仕事を、もう今さらやれそうな気がせず、また放置することになります。
自己嫌悪は美徳ではなく悪夢のはじまり
こうなると、自己嫌悪と自己否定でネガティブスパイラルにハマりその「放ったらかしの仕事」以外のことも嫌になってきます。
つまり、ネガティブな感情がどんどん派生していくのです。まるで腐った組織が隣接する周りの組織も腐らせていくように、それは進行していきます。
そうなると、自分のする活動のすべてが無価値に思えてしまうことにもなりかねません。それはまるで、1点の微細なシミがついた白いシャツ全体が汚く見えるように。
実際にシミはその1点だけなのに全てがそう見えてしまうのです。
この思考パターンは「認知の歪み」ともいわれるものです。詳しくはFernweltさんのこちらの記事がとても参考になります。
「認知の歪みの定義10パターン ~ 思考のマチガイを見つけるツール」
自己嫌悪と後悔へ張ったリンクを切ること
この事態を回避するための方法は次の2つです。
1.「やろう」と思ったことはその日のうちに取りかかる
「そんなん知ってるわ!」と思わないでください。ポイントは「やり遂げる必要はない」ということです。
その日のうちに「取りかかること」だけが目標です。これなら何とかなりそうですよね。
2.放置している事実に気づいても「後悔」のフレームを回さない
「うわっまだやってなかった!」「ヤバいな」「ダメだなオレは」そのネガティブループにハマると、まるで傷の入ったCDみたいに思考は同じところをグルグル回り続けることになります。脳にとってはこの「同じ部位を使い続ける」思考が一番疲れるのです。
するとその結果、脳はそのことについて考えること自体を「不快なこと」として認識・記憶してしまいます。そして「考えたくないもの」として避けるようになります。
先延ばしが続けば続くほど、その仕事がやりにくくなるのは脳のこの認識が強化されるためです。
気づいた時点で「今気づいて良かった~!!」と切り替えて真っ新な気分で「やるべきこと」に集中することです。その際、「なんで今まで…」という気分になったら、その思考と感情のリンクを切ってください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
感情を介さず、淡々とやるべきことをやることだけで十分。問題は早いか遅いかではなく、やったかやらなかったかだけなのですから。
後悔が時間の浪費でしかない根拠はこちらの記事に書いています。
「後悔?反省 ?今あなたの抱えるそれが浪費か投資か区別せよ」
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。