不安とストレスで吐き気がする…あなたが潰れないための読む処方箋

ストレスと不安 メンタルヘルス

精神的にストレスを感じ、時には吐き気をもよおすことさえある。そんな悩みを抱える人が増えているようです。

私たちが生活する上で、ストレスは大なり小なり感じるもの。

ですが、身体症状を伴う場合には我慢ではなく「注意」が必要です。

この記事では、「不安とストレスの違い」やストレスで潰れてしまわないための対処法をご紹介します。

ぜひ、参考にしてくださいね。

不安とストレスの違いは?

不安とストレス

ストレスとは外部からの刺激により起こる「生体反応」のことです。

たとえば、季節の変わり目など気候の変化や、異動・転勤にともなう環境の変化、昇進や結婚出産といったライフイベント、緊張や睡眠不足、疲労など、大小さまざまな刺激がストレスの要因となります。

ただし、適度な緊張感やプレッシャーというストレスがあるからこそ、人はパフォーマンスを上げられる場面もあります。

そのため、ストレスは必ずしもマイナスな要因であるとは限りません。

それに対して不安は、より漠然としています。

「何が」とハッキリと特定することのできない、不確実な、自分の存在を脅かす対象を感じる状態のことです。

この不安が長期にわたり持続することは、心身に大きなマイナスのダメージを与え続けることになります。

不安やストレスが引き起こす症状の例

不安で眠れない

不安やストレスは心の平穏をかき乱すだけではなく、身体的な症状をともなうことがあります。

たとえば、

  • 人前でプレゼンをしなければならなくなり、胃痛や腹痛が起きた
  • 過去にあった嫌な出来事を思い出し、脈が速くなった
  • 就職が決まらず、これからのことが不安になり、眠れなくなった
  • 電話対応にストレスを感じ、耳鳴りが起きるようになった
  • 「何か起こったら」と不安になり、電車に乗ろうとすると息が苦しくなる

など、ストレスや不安が身体に影響をおよぼす例は、たくさんあります。

心と身体は密接に連動しているんですね。

不安やストレスで吐き気が起きた時の対処法

ストレスによる身体症状の対処法

不安とストレスが原因で、吐き気が起きた時にはどうすれば良いのでしょう?

急な吐き気に対しては

  • 服装を緩める
  • 息を吐いてからゆっくりと深呼吸をする
  • 肩や背中をゆっくりと動かし、体の緊張をとく
  • 温かく刺激の少ない水分をとる
  • 涼しい場所で横になる

といった対応が有効です。

吐き気を繰り返す場合には

  • ストレスの原因となっているものを理解する
  • 睡眠不足や、食生活の乱れに注意する
  • 一人で抱え込まず、誰かに相談し力を貸してもらう
  • 意識して考え方や気の持ちようを変えるよう努める
  • カウンセリングなどを通して、ストレス耐性を高める方法を見つける

といった根本治療が必要です。

不安とストレスで眠れない時の対処法

ベッドのランプ

不安とストレスで眠れない時の対処法としては、次のような方法があります。

  • 寝る前に足浴をする
  • パソコンやスマホをベッドのそばに置かない
  • 部屋の明かりや温度を快適に調整する
  • 気持ちの落ち着く香りをかぐ
  • お酒や水分をとりすぎない
  • 考えごとをストップし、「呼吸」に意識を向ける
  • 無理に寝ようとしない
  • 自立訓練法を試してみる
  • あまり眠れなくても、朝は同じ時間に起きる

夜は、どうしても不安を感じやすい時間です。

寝る数時間前から蛍光灯の明かりも暖かい色のものに変更し、体が睡眠準備を始めるように心がけましょう。

もしも、不安とストレスで睡眠不足が2週間以上続くようなら、メンタルクリニックに相談することも検討してみましょう。

不安とストレスの解消法はある?

ヨガ

ストレスや不安を感じた時は以下のことを試してみてください。

  • 回復も重要な仕事。睡眠と休息を十分にとる
  • ヨガやマッサージなどを通して、体の緊張をほぐす
  • ストレス源が何かを明確にし、問題解決の糸口を探す
  • 今日1日だけは気持ちを引きずらないように努める
  • 悩みを誰かに聞いてもらう
  • 一人の時間も大切にする
  • マインドフルネスなどを取り入れる

マインドフルネスというのは「今」「ここ」に意識を集中する瞑想の方法です。

Google社の社内研修でも取り入れられたことから有名になりました。

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ストレスや不安がたまったら、心身に蓄積した疲労を解消させることが何より第一。

少し元気になってきたら、ストレスの発散。

最後に「ストレスの対象」を明らかにして、それを解決あるいは、やり過ごす方法を探ることです。

続いては、ストレスに対抗する栄養素のお話です。

不安・ストレス対策に積極的に摂りたい成分

不安・ストレス対策に有効な成分

不安やストレスに効果的な成分として、次のものがよく知られています。

  • チロシン
  • オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・α-リノレン酸)
  • セロトニン
  • ギャバ(γ-アミノ酪酸)
  • ビタミンB8(イノシトール)

チロシン

チロシンは、やる気などの関連するドーパミンやアドレナリンなどの前駆体です。

チロシンを摂取することで脳の疲労回復と活性化が期待されます。

【チロシンを多く含む食品】

  • 数の子
  • 大豆
  • 煮干し
  • パルメザンチーズ
  • タタミイワシ
  • かつお節

出典:食品成分データベース|文部科学省

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・α-リノレン酸)は青魚などに多く含まれる成分で、メンタルの安定をサポートする作用が期待できます。

【DHA・EPAを多く含む食品】

  • あん肝
  • マグロ
  • さんま
  • サバ
  • いくら
  • サケ
【α-リノレン酸を多く含む食品】

  • ロースとんかつ
  • サバ
  • イワシ
  • サワラ
  • わかめ
  • 昆布
  • ナチュラルチーズ

出典:食品成分データベース|文部科学省

セロトニン

セロトニンは、うつ病とも深く関連する神経伝達物質のことで、セロトニンの減少は不安やストレス耐性に大きく影響します。

食品からセロトニンを直接摂取することはできず、必須アミノ酸トリプトファンを摂り入れることで体内で合成されます。

トリプトファンは肉や大豆製品、乳製品に多く含まれます。

【トリプトファンを多く含む食品】

  • 牛レバー
  • 豚レバー
  • 鶏レバー
  • バナナ
  • チーズ
  • 牛乳
  • 小麦胚芽
  • アーモンド

出典:成分情報|わかさの秘密

ギャバ

GABA(ギャバ)とは、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略で、ストレスをやわらげ気持ちを落ち着かせる作用があります。

【ギャバを多く含む食品】

  • 発芽玄米
  • キムチ
  • トマト
  • なす
  • アスパラガス
  • かぼちゃ
  • きゅうり
  • メロン
  • みかん
  • GABAチョコレート

出典:ギャバ・ストレス研究センター

ビタミンB8(イノシトール)

体内でブドウ糖から合成されるビタミンB8(イノシトール)も、肉体疲労・精神疲労の解消に役立つとされています。

正式なビタミンB群ではなく、ビタミン様物質として扱われています。

【イノシトールを含む食品】

  • オレンジ
  • すいか
  • メロン
  • グレープフルーツ

出典:成分情報|わかさの秘密

イノシトールを含むサプリメントも市販されており、ストレスや不安の解消に一定の効果があるといわれています。

(*ただし、医師から処方された薬を服用している方は、お薬の効果に影響する場合もありますので、事前に医師にご相談下さい。)

さいごに

リラックス

私たちが生きていく上で、ストレスをゼロにすることはできません。

ですが、ストレスは必ずしもマイナスなものばかりではなく、ほどよいストレスは成長の機会にもなります。

しかし、あまりにも強すぎるストレスは、ときとして身体症状をともなうなど、心身の健康に大きな影響を与えることもあります。

大きなストレスを抱えて吐き気や不眠に陥らないように、ときには手抜きをしたり、ご褒美で自分を甘やかしてあげることも必要です。

真面目で頑張り屋さんのあなた。あなたの頑張りは見る人はちゃんと見てくれていますよ。

罪悪感を感じることなく、ときにはゆるーく過ごせるといいですね。

ストレス解消のヒントはこちらにもあります。

頭痛のタネをほったらかして趣味に没頭することを「逃避」とは呼ばないみたいですよ。

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