聞く耳を持たない部下とコミュニケーションをとる4つの話法

聞く耳を持たない 仕事

あなたにはコミュニケーションをとることが難しい部下はいませんか?相手のことを思ってアドバイスをしようにもまるで聞く耳を持たない。

あなたの意見がいかに正論であろうと、話を聞く態度でなければ届かない。どうすればそんな彼にも聞く耳を持たせることができるでしょうか。

今回はおもに仕事上のコミュニケーションをスムーズにする切り口を4つご紹介します

適切なコミュニケーションには「押し付け感」をなくすことが必要

蒸しギョウザ

直球でアドバイスや指示を与えたとしてもきっと彼には届きません。

こんな相手に対しては、こちらの話す内容に興味を持たせて主体的に「自分が納得してその行動を選んだ」と思わせることが重要です。

つまり、言いたいことをモロに伝えるのではなく会話の中に「真意」を隠すことが必要です。皮で具を包んだギョウザのようなイメージで「真意」を隠します。

要はこちらの意図することを「押し付け感」を消して伝えることが一番大切です。以下に、そのための具体的な方法を4つ紹介します。

1.例え話・フレーズに置き換える

チーム

この時の注意点は、誰もが知っている素材を選ぶことです。

  • One for all, all for one
  • 転がる石には苔が生えぬ
  • おごれる平家も久しからず
  • 隣の芝は青く見える

こういった誰もが知っている慣用句を引き合いに出しながら、こちらのアドバイス・指示を展開していきます。

2.権威性を出す

メガネをかけた中年男性

この場合は、啓発書からの引用などがより効果的で良いでしょう。たとえ権威ある人の言葉でも、繰り返し聞き飽きたものだと「なんだそりゃ」と相手から軽くスルーされてしまいます。

たとえばこんなものは、あまりに使い古されています。

  • クラーク博士は「Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)」って言ってたろ
  • エジソンも「天才とは 1%のひらめきと 99%の努力である」というように努力が大事…
  • 「余の辞書に不可能の文字はない」ってナポレオンは言ったろう

逆に次のように切り出して、「自分もそう考えなければ恥ずかしい」と思わせることはとても有効です。

  • 『プロフェッショナルの条件』でドラッカーも言っているように
    自分の強みに集中し、強みをさらに伸ばすことだな
  • スティーブン・コヴィ『7つの習慣』の第3の習慣にもあるように
    「緊急度×重要度」でタスクに優先順位をつけないと
  • 『思考は現実化する』でナポレオンヒルも言っていたように、
    無意識の思考はこれから現実化する未来だぞ

こうすることで直接自分が話す言葉より、グンと説得効果が増します。

偉人の発言の中に自分の言いたいことの上手い言い換えが見つからない場合は、「お世話になってる会社の会長も言っていたが…」としてもいいでしょう。

発言者が実在の人物かどうかはこの際どうでもいいことです。要は説得力を向上させることが目的なのですから。

3.寓話を引き合いに出す

おとぎ話のような森

寓話と聞くと「日本昔ばなし」や「イソップ童話」が頭に浮かぶ人が多いはず。もちろんそこから引っ張ってきた寓話でもいいと思います。

  • 「アリとキリギリス」
  • 「北風と太陽」

それと同様に、漫画からの引用に語らせるのも有効です。漫画というのは何も子供のためだけの娯楽ではありません。

あの麻生太郎大臣も自身を「大の漫画好き」と公言しています。ビジネスマンにも漫画愛好家は多いはずです。有名なところではこういった作品でしょうか。

  • スラムダンク
  • バガボンド
  • ワンピース
  • ゴルゴ13
  • 課長島耕作

これ以外にも、示唆に富んだ秀作は実に多数あり、登場人物の放つセリフは、時に大人をも「ドキリ」とさせます。

心をワシづかみにされるシーンもあれば、涙を誘う場面もあります。今の自分に重ねて深く考えさせられる場面だってあるでしょう。

海賊冒険漫画に人生の本質が隠されていることもあります。バスケ漫画にビジネスに通じる本質が隠されていることもあります。

こうした切り口は共感を得やすく、年下の相手にはよく響きます。

4.自分自身の失敗談として語る

体験談」というのは最も説得力を持ちます。

「君は決してそうはならないように」と自分の失敗談を語ることは相手の注意を一瞬でこちらに向けるのに有効です。過去の自分が、そうでなかったためにどんな惨めな思いをしたか。

今、そのことをどんなに後悔しているのかという経験を伝えるのです。

言ってしまえば、これは全部「作り話」でも構いません。話の真偽は大した問題ではないのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回ご紹介した4つの小技を、適切なコミュニケーションをとるための聞く姿勢を相手につくらせる導入話法としてお使いください。

繰り返しになりますが、あくまでも今の状況を動かすことが目的です。フィクションでも構いませんが、相手にバレてはいけません。

コミュニケーションのストレスを減らす一助になれば幸いです。

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。