世の中のすべての事象は本来は中立なものであり、その中立な事象に対して「良い悪い」の意味を与えているのはそれを体験する個人の価値観です。
格言も法則もその意味するところは中立
事象・出来事だけでなく格言や法則についても同様に、良い悪いはなく本来の意味は中立です。
そのことを腑に落とすために、今回は次の2つの原理原則の裏側を解説したいと思います。
- 「継続は力なり」
- 「引き寄せの法則」
誰もが知る有名なこれらの法則も「良い悪い」はなく本来の意味は中立のものだというわけです。どういうことか順番にみていきましょう。
1.継続は力なり
きっと誰でも一度は聞いたことがある言葉ですね。「努力は必ず実を結ぶから継続して頑張りなさい」そんな前向きでポジティブなメッセージを感じます。
あるいは「継続しないと力にはならないよ」という戒めにも聞こえます。
しかしこの言葉のもつ意味は本来中立なのです。良いことを継続すれば良い結果につながる。悪いことを継続すれば悪い結果につながる。
それがこの言葉の真意です。
健康に関していうならば、毎日ウォーキングを継続していれば足腰が強くなる。体力もつくし体脂肪も落とすことができる。
毎日4箱タバコを吸うことを継続していれば肺がんになる。息切れもするし口も臭くなるし体がサビる。
良くも悪くも「継続は力なり」なのです。つまり、「自分のためになる習慣」は継続し「望まない結果につながる習慣」はやめる。
現状を改善するには、後者のほうが現実的だと僕は思っています。それは何か良い習慣を新しくはじめるより、今すでにある悪い習慣をやめるほうがずっと簡単だからです。
2.引き寄せの法則
この法則を念のためザックリ補足しておくと、「自分の望むものや結果をイメージし常にそのことを考え、すでにそれを手に入れた気分になることで、その強力な思考が頭の中のイメージと同じ現実を引き寄せる」というものです。
このことは言い回しは違えど、自己啓発系やビジネス系の書籍に古今東西さんざん書かれてきたことです。
なぜ古今東西さんざん書かれてきたのかを考えてみるとそれが再現性のある法則、一つの真理だからでしょう。
さて、この法則の問題はここからです。
この法則は「好ましいことだけ」を引き寄せる訳ではないのです。望むと望まざるにかかわらず、自分が思考し続けていることが現実化されます。
たとえば「遅刻したらマズいぞ」「遅刻だけはしたくない」そう思っていると、頭の中では遅刻したイメージを描いているので引き寄せの法則は「遅刻」という現実を引き寄せます。
あるいは「転ばないように」「とにかく転ばないように」と思いながら走っていると、同じ理由で転びます。
実際、脳には「否定形を理解しない」という特徴があります。「ムダ遣いしないように」と思うとムダ遣いをしてしまい、「節約しよう」と思えばムダ遣いせず節約できるのです。
同じことでも言い方を変えるだけで意識が「望むこと」だけにフォーカスされるのが分かると思います。
つまり、「引き寄せたいこと」については常に意識の中に置き、「引き寄せたくないこと」については意識から消す。これが正しい使い方です。
僕の場合は引き寄せるというよりはむしろ、「引き寄せたくないことは意識から消去する」という使い方でこの法則の恩恵を受けている気がします。
もしお時間があれば、次はこちらの記事をどうぞ。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。