「うわっ最悪!!」「最悪にヤバい」「最悪…」
あなたはそんな言葉を1日に何回、口にしているでしょう。最高と最悪の両極端の間を振れながら人は生きています。
「最高」という言葉はなかなか出にくいのに「最悪」という言葉はとても口に出しやすい。言葉の持つ力を考えると、これは危険なことだと思います。
人間の心は常に振り子のように揺れ動いています。人は各々のコンフォートゾーン(快適領域)を持っています。
心の振り子は快適領域(振れ幅)の範囲内で揺れ動きます。しかし、端から端まで一気に振り切れてしまうのは危険です。
「All or Nothig」「0か100か」「白か黒か」という二択でなく、感情を数値化することで自分の心の状態を客観的に把握する。この記事でするのは、そんな方法の提案です。
感情が極端から極端へ一気に振れている
ある一つの出来事でも、人によっては「ささいなこと」と感じられたり、「一大事」と感じられたりします。
あるいは、何かに挑戦して失敗した時にも「ダメだったけど、またやればいい」と思える人もいれば、「取り返しがつかないことをした…」と落ち込む人もいます。
後者の傾向が強い人は、ほんの少し何かに失敗したり、自分の言動を否定されたりすると「もう何もかも終わりだ」と必要以上に取り乱すことがあります。
たとえば
仕事でほんのわずかなミスをしただけで「責任をとって辞表を出すしかない」と考えたり、彼氏と些細なことで口論になっただけで「自分にはもう生きている価値がない」と思ったり。
他の人にとっては何でもないようなことが当人にとっては大問題に感じられることがあるのです。
これは完璧主義の人に多い傾向だといわれています。完璧主義が良い悪いという話は、ここでは置いておきます。
この状態にある人はAll or Nothig的な思考しかできなくなっていてその中間の判断基準が抜け落ちている可能性が高いといえます。
では、この状態から脱出するにはどうすればいいでしょうか。それは、感情を「数値化」することです。
最悪という言葉の呪縛
ここでいったん冒頭の質問に立ち返りますが、あなたは一日に何回「最悪」という言葉を使っているでしょうか。
ほんの些細なことで「最悪」と口走っていませんか?
それは本当に「最悪」なことなのでしょうか?普通は、毎日「最も悪い」事態など起こるはずがないのです。
その言葉はできることなら、すぐに封印したほうがいい。
「最悪」という言葉は使うだけで気分が下がります。「最悪」なことに対しては、抵抗するだけムダな気分になります。実際にはそれが、まったく大した問題ではなくてもです。
オススメするのは「最悪」という言葉の代わりに、「そうきたか」とか「なるほど、なるほど」「へえー」という言葉を使うことです。
あなたがこれらの言葉を発するとき、意識はすでに「問題の打開策」に向いています。
「最悪」だと認めて無抵抗でそれを受け入れるより格段に建設的な言葉遣いではないでしょうか。
スカウターを装着せよ!
出典:ドラゴンボールのスカウターはもう実現する?! | TechRacho
あなたは『ドラゴンボール』という漫画をご存知でしょうか。この漫画に、敵の強さを数値化する「スカウター」というアイテムが登場します。
イメージは「片目タイプのゴーグル」のようなものです。
あなたも、この架空のスカウターを通して「最悪」な時の自分の状況を見てみましょう。最高に調子のいい時の数値を“100”とするなら「最悪」と思っている今の調子はどれくらいか?
そうすると「10くらいかなぁ」とか「22…23くらいか」とか思えるはずです。場合によっては「30…40…45…?!何?!まだ上がるのか!」と。
少なくとも、いつも「0」ではないはず。
自分の精神状態の数値化のイメージがしにくければ、「今、自分は何%腹が減ってる?」とか「あと何%オレは元気が残っている?」とかそういうイメージしやすいものから試してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「いつも本当に最悪な訳ではないんだ」と分かれば、完全にどうすることもできない状況でもないかなーとちょっとだけ冷静になれませんか?
物事の判断基準を「サイコー」か「サイアク」の両極端で分けるのは危険です。Facebookの「Like(いいね)!」か「Dislike」のように評価は2択じゃないんです。
「ちょっとだけいいね!」とか「ちょっとだけイヤだね」もあっていいんですよ。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。