忙しいと連呼するばかりで作業が進まない人たちの共通点、それは「完璧主義で柔軟性がないこと」です。
2時間かかる作業には、一度に2時間とれるタイミングでしか手をつけようとしない。そんなにまとまった時間はなかなかとれないので、作業は先送りされる一方です。
先送りにされた作業がたまるほど、脳は忙しさを感じて思考力を低下させていきます。
忙しいというヒマな人、ヒマだという忙しい人
「忙しい」「時間がない」が口癖の人は本当に多いですね。僕の身の回りにもそういう人は多いと感じます。
でもそういう人に限って、実際にはそれほど多くの仕事を抱えている訳でもなかったりします。
人間の脳は同時に2つ以上のことを考えると「忙しい」と感じて動きが鈍くなってしまうといわれています。
彼らは「忙しい」「忙しい」と自分で言い過ぎているうちに、きっとそう刷り込んでしまったんでしょう。逆に、本当に忙しそうなのにこちらが「大変そうですね~」といっても涼しげに「別に?全然ヒマだよ」という人がいます。
それほど忙しくもない人が「忙しい」「忙しい」と連呼し、本当に忙しそうな人が「こんなの全然ヒマなほうだよ」という。一体、この差は何なのでしょうか?
多くの仕事を抱えてもラクにこなせる人は段取りがいい。別の言葉で言い換えれば「収納上手」なのだと思います。
時間という名の詰め放題の袋
僕が昔、教授から聞いた話をしてみたいと思います。
神様は毎朝、時間という名の「詰め放題の袋」をくれます。毎日神様は、皆に同じ24時間という容量の新しい袋をくれます。その袋に詰めれるだけは「今日の収穫」として持ち帰っていい。
ただし、はみ出したり袋が破れたりしてはいけません。
丁度、スーパー等でやってる「詰め放題」と同じです。玉ねぎ、きゅうり、みかん、お菓子等いろいろありますね。袋にガンガン突っ込んで「もうこれ以上入らない」となったときその袋をみると、デッドスペースがかなりあることに気づきます。
入れ方がマズく、玉ねぎ同士の間に余計な空間ができている。小ぶりなヤツなら、もう2,3個入りそうな気がします。あなたもそのスペースがもったいないと思いませんか?
詰め放題では、「どうスキマなく詰められるか」が勝負です。入れるのが大きなものばかりだと、スキマができます。
大きな玉ねぎを5つ入れたら一杯になる袋でも、詰め方次第では大きなの3つと中くらいの3つと小さいの3つくらい入るものです。
「1日」という袋にもできるだけ詰め込まないと損な気がします。
時間は30Lのゴミ袋と考えてもいい
詰め放題をする機会はめったにないとしても、燃えるゴミの日にゴミを出すことならあるのではないでしょうか。
ペダルを踏むと上のフタが開くタイプのゴミ箱をキッチンなどに置いてある家庭は多いですね。「結構一杯だなぁ」と思って、いざゴミの日に中からゴミ袋を引っぱり出すと中身が意外とスカスカだったりすることがあります。
ゴミ袋の底の両端あたりは特にそうです。あそこに「まだ何か入るはず」と詰め込んだりしませんか?このままスカスカの状態で出すのはもったいないといって。
時間に対する考え方もこのゴミ袋と同じ要領です。神様からもらった袋がスカスカの状態でもパンパンの状態でも同じ1日分の取り分なのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
時間管理は収納にも通じるところがあります。それは「限られたスペース」に必要なものを収めるという点です。
たとえば24時間のうちに、まとまった時間が取れなくても小分けにして作業を進められる人は作業効率のいい人です。
明日までに仕上げるべき2時間かかる作業があるとしましょう。そして今、パッと時間が40分空いたとします。
時間管理の下手な人は2時間かかる作業を全部その時間枠で完結させようと思うから、取りかかることさえしないのです。
2時間かかる作業を丸ごとではなく、いくつかのパーツにバラして組み込むならば、40分間でできる作業はかなりあるはずです。
この“大きいものはバラして入れる”という発想を持てば詰め放題の袋のデッドスペースは最小化できることでしょう。
つまり、生産性を高め24時間をフル活用できるようになるのです。
「スキマ時間を有効活用」というと何やら小難しい感じがしますが「詰め放題の袋にスキマなく詰める」といえばピンときます。スキマをスキマのままで残すことが一番もったいないのです。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。