「あ~イライラする!!」そんなテンションで眉間にしわを寄せていたら、自分だけでなく場の雰囲気も悪くなります。
「不安」と「怒り」はストレスの二大要素ともいえる感情です。このうち「怒り」をコントロールできればストレスは半減します。
イライラや怒りを爆発させる前に一旦立ち止まる習慣をつけて怒りをコントロールする技術を「アンガーマネジメント」といいますが、この感情を制御することはそれほど意味のあることなのです。
この記事では、怒りをコントロールする考え方を6つ紹介します。では、1つずつ見ていきましょう。
1.コントロールできるものに集中する
何かの出来事が起きたとき、とかく相手や状況にだけ焦点を当ててしまいがちです。
なかには「誰が見ても相手のほうが悪い」ということはあるでしょう。しかし、他人や状況をコントロールすることはできません。まず、この事実を思い出すことが何より大切です。
“唯一コントロールできるものは自分自身である”
人間は頭の中が怒りでいっぱいになっているときは大抵、自分自身以外のことに意識が集中しているものです。しかし相手を責め続けることは、自分の怒りの解消を相手に依存することに他なりません。
そして現実問題、「他人が変わる」ということはそれほど簡単なことではありません。
だからこそ、他人に依存することなく自分の感情をコントロールするためにも自分自身の思考を変えて、状況への対応の仕方を変えていくほうが建設的です。
2.見返りを期待しないこと
相手に対する行為は自分が「したくて」したことなのか何かを期待して「してあげた」ことなのか考えてください。要は、自分に下心があったのかどうかということです。
もし何の下心もなく、自分がしたいと思ったことであれば相手の反応がどうであれ、イラついたりはしないはずです。それを「したこと」で自分は気が済んでいるハズですから。
何かを期待すると、その期待通りにならなかったときに不満を感じるものです。
そもそも、見返りを期待して何かをするくらいなら最初からしない方が精神衛生上よっぽどマシです。相手の行動が期待はずれでイライラすることのほうが圧倒的に多いのですから。
3.思考パターンを変える
「思考」という字は「思」と「考」に分けられます。「思」は潜在意識(無意識)、「考」は顕在意識の領域でなされています。
一般に、意識して「考え」ていることは全体の10%ほどだと言われています。残り90%については考えておらず、無意識の反応だそうです。
人間の行動の大部分は、無意識の「思い」に引き起こされています。その無意識の思考パターンが歪んでいると、イライラや怒りが生じやすくなります。
この歪んだ思考パターンを知り、それを健全なものに矯正することが「根本的解決」になります。
たとえば「先輩が挨拶を返してくれないのは、自分を嫌っているからだ」という歪んだ思考は「先輩は多くの案件を抱えてるし、考え事をしていたんだろう」となります。
「後輩はわざと書類にコーヒーをこぼして自分の妨害をしてる」という歪んだ思考は「わざとするハズがない。重要書類を出しっ放しにしてた自分も悪い」となります。
この思考パターンの矯正ができれば、この先はもう読む必要がありません。自分の感情と人生をコントロールする“核心”はこれだといっても過言ではないでしょう。
4.決めつけない
人は誰しも「自分なりの基準」を持っているものです。もちろん自分の信念があるのは悪いことではありません。
しかし、それがあまりに強い思い込みの場合には問題になります。
「この場合はこうするべきだ」「物事はこうでなければならない」「相手はこうするべきだ」とか。
「こうあるべき」という思い込みは、それ以外の考え方を受け入れなくさせます。自分の考えが絶対的に正しいと信じ込んでいるのです。
そうなると、物事が自分の思う通りにならなかった場合に相当なイライラを生みます。
そうならないためにも「自分の考えとは違うことも起こりうるのだ」ということをあらかじめ理解しておくことが必要です。
「決めつけない」ということと、「自分の信念を捨てる」ということは同義ではありません。
5.感情を吐き出す
面と向かって感情を「言葉」にすれば、人間関係の悪化に直結です。考えずにカッとなって“反応”してしまわずに、考えて“行動”することはとても知的な選択です。
しかし、そのままだと体内に怒りのマグマが蓄積してしまいます。
ですので、ここでは感情を「書き殴る」ということをオススメします。体内のネガティブな感情を文字にしてどんどん体の外へと吐き出すのです。
どんなに汚い字でも、汚い言葉でも、非道徳的な内容でも構いません。
べつに、誰かに見せるために書いている訳ではないのです。目的は「吐き切ること」なのですから。何でもいいので、とにかく全部吐き出してしまいましょう。
できれば、パソコンやスマホなどのデジタルデバイスではなくて、ノートや紙に実際にペンや鉛筆でガンガン「書き殴る」ことをオススメします。
筆圧をかけたり、デカい字で書き殴ったり、赤色で強調したりと直感的にできるのでスッキリ感が段違いです。
6.許す
これに関しては、普通は「何言ってんだ???」ですよね。パッと見、一番難しそうに思えます。
いつまでも怒りの感情が心に残留し続けると自分を苦しめます。その感情から解放されるまでは、心の平静を得ることができません。
だから自分で自分自身を「縛りつける感情」から解き放つのです。相手のためではなく“自分のために許す”ということ。
間違えないで欲しいのは、相手を「受け入れる」とは違うということ。「見切る」「手放す」といった方がしっくりくるかもしれません。
必ずしも、許した相手と仲良くする必要などないのです。これは、大人のやりかたですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
以上、「怒りたくなったら考えたい6つのこと」でした。
「イライラしてるときにそんなことできるか!」なんて言わずに(笑)まずは、あなたが一番やりやすいものから試してみてください。
もし今、目の前に紙と鉛筆があるなら「書き殴る」ことでしょうか。やってみると、ホントに効果が実感できますよ。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。