子どもと接すること自体は苦でないけど…
けれども、日々同僚や園長、保護者との人間関係に悩み、大きなストレスを抱えてしまっている保育士の方は多いのでは。
私自身保育士の仕事は9年目になりますが、園の方針や雰囲気が合わずにこれまで2度、職場を変わりました。
なので、保育士の抱えるストレスも分かるつもりです。
保育業界は看護業界とならんで、女性が多い業界として知られています。女性同士だと何かと衝突が生じやすいものです。
この記事は、日々のストレスが限界に達し保育士の仕事を辞めたいと思っている方に向けて書きました。
ストレスの原因を明らかにするとともに、その対処法をお伝えします。
保育士を辞めたいと思うストレス1:女性ばかりの職場ならではの人間関係
最近では男性保育士の姿が見られるようになったものの、それでも保育業界は女性優勢の世界です。
プライベートでも、近所の奥様とのコミュニケーションに困ったことがあるという方は少なからずいらっしゃることでしょう。
公私を問わず女社会には悩みがつきものです。
基本的に、女性は感情の起伏の激しい生き物です。
些細なことに腹を立て八つ当たりする女性は多く、女ばかりの職場ではまるでテレビドラマの『大奥』のような熾烈な争いが頻繁に起こっています。
きっとどこの園でも少なからずあるのではないでしょうか?
「仲が良いと思っていたけれど、相手はそう思っていなかった」ということもあり、女心を理解するのは同性同士でさえも難しいものです。
そのような環境に長期間置かれると、気を遣うばかりでストレスがどんどん蓄積し、やがて「保育士の仕事を辞めたい」と思うようになります。
もし職場の人間関係でお困りなら、職場のなかでもわりと話しかけやすい人に相談するなど、一人で悩み過ぎないようにすることが大切です。
保育士を辞めたいと思うストレス2:保護者との関わり方に思い悩む
保育士の仕事をしていると厄介なのが、保護者との関わりです。
子どもと接するのが好きでも、大人と接することに対して苦手意識を抱いている方もいらっしゃることでしょう。
最近では
「おもちゃの取り合いが原因でケンカになるから、園におもちゃを置かないで!」
「保育園で汚したものは保育園で洗濯して!」
といった理不尽な要求をしてくるモンスターペアレントが増えており、それがストレスとなっている保育士も。
保護者とのやりとりに思い悩んだ挙句の果てには、「辞めたい」と思っている方もいらっしゃることでしょう。
もしモンスターペアレントに遭遇した時には、一人で対処しようとせず、早い段階で主任や園長に相談するのが無難です。
保育士を辞めたいと思うストレス3:子どもと上手く接することができない
昔から子どもと接するのが好きで保育士の仕事に興味を持ったという方は少なくないでしょう。
ところが、いざ子どもと接してみると、子どもの意図が読み取れず、戸惑うこともしばしば。
「自分の子どもとは問題なく接していたとしても、他人の子どもになると全くダメ」という方は多く、プロとして保育に携わるのはなかなか難しいものです。
多くの保育士の手を煩わしているのが、イヤイヤ期の子どもです。
自己主張が激しい子どもに対しては、選択肢をいくつか用意したり、ギュッと抱きしめてあげたりしましょう。
そうすることで安心感を与えることができると子どもが落ち着きます。
それにともなって保育士自身もストレスが和らぎ、辞めたいとまでは思わなくなるかもしれません。
保育士を辞めたいと思うストレス4:勤務時間が長い
保育士のストレスの一因として、「長い勤務時間」が挙げられます。
保育士は共働きで子どもの保育が十分できない家庭に代わって保育を引き受けるのが役割。
そのため、保護者の仕事終わりが遅い場合には、「延長保育」で当然遅い時間帯まで保育園に拘束されることになります。
勤務後にプライベートの予定がある日に延長保育が入ると相当凹みます。
長時間にわたり拘束されることで、予定を変更せざるを得ず保育士はストレスが溜まる一方です。
このように、保育時の勤務時間の長さが「辞めたい」という気持ちを生じさせる原因のひとつになっているのも事実です。
その場合、勤務日以外に好きなことをして気を紛らわすなど、ストレス発散に努めるとよいかもしれません。
6つの代表的なストレス解消法についてはこちらの記事をどうぞ。
ストレス発散に出かける余裕も元気もない時は、泣くことでもストレスの強力なデトックス効果がありますよ。
一度試せば効果がわかりますが、効果は抜群。
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保育士を辞めたいと思うストレス5:体力的にきつい
保育士の仕事は肉体的に重労働です。
まず、子どもとの身長差ゆえに常に中腰姿勢で過ごさなければなりません。長時間、中腰姿勢をキープするのは想像以上にきついものです。
また、子どもが病気やケガをした時には、自ら抱え込んで病院へ連れて行かなければなりません。これもまた体力勝負の重労働です。
保育士のこうした身体的な疲労は精神的な疲労につながります。
肉体的に「疲れた」と感じるのは、脳の運動指令系が疲弊するためであり、基本的に身体的疲労は精神的疲労を伴います。
もし精神的に疲れを感じており、しばしば「辞めたい」という衝動に駆られているのであれば、身体的疲労から来ている可能性が高いかもしれません。
その場合、上手に休憩を取り入れるなどして、身体的ストレスを与えないようにする必要があります。
さいごに
保育士は一般的なお気軽イメージとは裏腹に、とてもストレスの溜まりやすい職種です。
日々精神的な疲れを感じており、「辞めたい」という衝動に駆られている方へ。
まずは「どこ」にストレスを感じているのかを書き出すなどして、ストレスの原因をはっきりさせましょう。
そして原因となるストレスに応じた対処法をとれば、自ずと胸につかえていたものがなくなり、精神的にラクになれる可能性は高いでしょう。
それが「自分の意識が変わることで解決できるものではない」とわかってはじめて、職場を変えることを検討するのが悔いのない転職への道です。